5月13日〜14日、宮城県のスポーツランドSUGOで「TOYOTA GAZOO RACING GR86/BRZ Cup2023」の開幕戦が開催されました。新型車両となって2年目のシリーズ。今年は、国内主要サーキットで全7戦が開催されます。開幕戦には、クラブマンシリーズとプロフェッショナルシリーズ、合わせて10台のSUBARU BRZがエントリーしました。

公式予選：
スポーツランドSUGOは、山の地形を活かしたサーキットで、特に最終コーナーからホームストレートにかけては、10%の急な上り勾配となっています。多くのチームが練習走行を行なっていた金曜日は快晴でしたが、公式予選の行われた土曜日は、朝から肌寒さを感じる曇り。正午すぎに公式予選がスタートしました。クラブマンクラスでは、今シーズンから参戦した61号車の吉田隆ノ介が3番手となる活躍を見せます。その後行われた、プロフェッショナルクラスの公式予選には、ATRACT/Kから 62号車加藤潤平(ダンロップ)、Team Takutyから87号車久保凛太郎(ブリヂストン)と88号車井口卓人(ブリヂストン)、RECARO RACING TEAMから小暮卓史(ダンロップ)の4台がエントリー。BRZ勢は、加藤がまずコースイン。井口、久保、小暮は少し時間を置いてからコースインしました。井口は、前日に行われた専有走行で、トップタイムをマークしています。「2周目に合わせてタイヤの内圧も調整していました」という井口は1’35.635をマークし、5番手グリッドを獲得しました。

決勝レース：
クラブマンクラスの決勝レースでは、61号車の吉田が2位表彰台に上がりました。グリッド2列目の外側からスタートした吉田は、序盤からトップに詰め寄っていきます。レースは、赤旗中断を含む荒れた展開。セーフティカー後の再スタートも、吉田はトップのライバルと共に、後続を大きく離して2番手走行していきました。そのまま2位でチェッカーを受け、新シリーズのクラブマンクラスで、SUBARU BRZが初の表彰台に上がりました。吉田は、「トップのライバルが速く、悔しいレースでした。まだまだ勝負強さも身につけたいと思っています」と、新型車両で初表彰台を獲得しながらも、悔しそうに語っていました。今年は、クラブマンシリーズのシリーズチャンピオンに期待がかかります。

その後のプロフェッショナルクラスでは、BRZ最上位の井口が、グリッドの3列目からスタート。後半に向けて狙いを定めたセッティングで臨んだという井口は、まずは1台オーバーテイクし、4番手ポジションにアップすると、さらに前のマシンをオーバーテイクしようと、背後につきます。積極的に仕掛けていきますが、前のライバルも手強く、数周にわたって攻防が続きました。その後、7周目の第1コーナーで井口が3番手にポジションを上げ、そのまま残りの6周を走り切り、開幕戦表彰台を獲得しました。87号車久保は16番手、909号車小暮は22番手、62号車加藤は28番手でレースを終えています。

新チームで開幕戦表彰台を獲得した井口は、「ここまで力強いレースができるとは思っていなかったので、正直驚いています。チームのみんなが喜んでくれる結果になってよかったです。次戦のオートポリスは地元でもあり、予選からタイムを出していきたいです」。とコメントしています。

87号車久保と、88号車井口がエントリーするTeam Takutyは、井口卓人を代表に、千葉スバル、東京スバルが参加するチームです。SUBARUディーラーのサービススタッフが、メカニックとして参加しており、東京スバルの松本航さんとイスラム・アサドルさん、千葉スバルの石橋裕也さん、矢作直之さん、そして宮城スバルの三浦尚也さん内海真悟さんが今回参加しています。また、千葉スバルは、応援団40名がバスでサーキットに駆けつけ、スタンドからフラッグを振って応援しました。一方、RECARO RACING TEAMには、富士スバルから山﨑快さん、吉本潤さん、佐藤貴文さん、青森スバルの片岡裕翔さん、山形スバルの池田小太郎さん、宮城スバルの山田薫さんが参加しています。また、公道車検員として、宮城スバルの丹野裕貴さん、山口智也さんが参加しました。

GR86/BRZ CUP2023、次戦は6月11日に大分県のオートポリスでのワンデー開催です。