スーパー耐久

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2023.03.20

Team SDA Engineering BRZ CNF Concept、鈴鹿5時間を走り抜く

3月18日(土)・19日(日)の二日間、鈴鹿サーキットにて「ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook」第1戦SUZUKA S耐5時間レースが開催され、Team SDA Engineeringからエントリーした61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Concept(Aドライバー:廣田光一、Bドライバー:山内英輝、Cドライバー:井口卓人、Dドライバー:伊藤和広)は、93周を走りST-Qクラス首位で完走を果たしました。
チームは、ウィンターブレークの間に車両の改良を進めており、ジェントルマンドライバーでも乗りやすくし、プロドライバーとのタイム差を縮めるためタイヤの接地性を高め、エンジンはFCY(フルコースイエロー)からの復帰時の加速レスポンスアップ、また駆動系では加速力と最高速向上を狙って6速のギア比を変更するなど、多くの新規メニューを盛り込んできました。また、今回は、若手エンジニア4名を初参加させ、また、廣田に加え社員ドライバーの伊藤和広(車両運動開発部)をドライバーラインアップに加えています。
ABドライバーの合算タイムでグリッド順を決める土曜日の予選は、ライバルである28号車GR 86 CNF Conceptに2秒差をつけられたものの、初エントリーの伊藤も全クラス混走のDドライバーセッションに臨んでタイムを記録し、無事役割を果たしています。本井雅人監督は、「28号車に(予選タイム)で負けてしまったのは、悔しいです。しかし、誰が乗っても速く走れるクルマを目指して、開発を進めてきましたが、その成果をはっきり示すことができたと思います。プロドライバーが妥協することなく、しかも社員ドライバーが良いタイムを出せました」と、語っていました。
晴天となった日曜日10時45分、観客8,500名が見守る中、54台のレースカーが一斉にスロットルを開け、5時間レースがスタートしました。コース長が長く、流れるようなコーナーが多い鈴鹿サーキットですが、コースアウトやマシントラブルでストップする車両があり、序盤のうちに2回のFCYとSC(セーフティカー)ランが導入されます。61号車BRZ CNF Conceptは、廣田がスタートを担当。直接ライバルの28号車に喰らいついて行きましたが、徐々に離されても廣田は無理せず29周を走ってピットインしました。2番手の井口は、28号車をぐんぐん追い上げ、ついに捉えることに成功。その後、山内にドライバー交代し、その差を1分以上に広げます。しかし、レースが後30数分の時点で、最終コーナーで他車のアクシデントが発生。赤旗中断となります。各車はホームストレートに整列して再開を待ちましたが、主催者はレース終了を宣言。61号車BRZ CNF Conceptは、ST-Qクラストップでレースを終えることとなりました。なお61号車は、性能の近いST-4クラス全車よりも長い距離を走破しています。
本井監督は、「序盤にSCが2回入って運に見放されたか、という感触でしたが、最後はこういう形で終わることができました。クラッシュしたドライバーの方が心配なので、素直に喜べないのですが。しかし、クルマは確実に良くなっていますので、次に繋げられれば、と考えています」と語っています。また、ドライバーの井口は、「ペース的には悪くなく、28号車を追っていくシチュエーションだったのですが、クルマの挙動や今回狙って持ってきている状態を考えつつ、次に向けてどうしていけば良いかをレース中に冷静に考えていました。明確に見えた部分があるので、そこをSUBARUのエンジニアの皆さんと、次の24時間レース前テストに向けて準備していけば、かなりポテンシャルの高いクルマに仕上がるのではないか、という確信が持てました」と語っています。
伊藤は、「今回は残念ながら心配な形でレースが終わってしまったので、すっきりしていません。また、個人的には私に乗るチャンスが回ってこなかったので、経験値を積むことができなかったのも心残りではあります。しかし、オフシーズンの間に行ってきた昨年の課題をどう解決するかという取り組みは、ひとつの答えが見出せるレベルまで来ています。また、次に向けての課題もしっかり掴んでいるので、そういった意味では良いレースウィークだったと思います」、と続けました。
チームは、4月28日に富士スピードウェイにて開催される第2戦富士24時間レースに向けた公式テストに参加し、5月27日・28日の24時間レース本番を迎えることになります。
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