2024.09.11 - 第4戦 もてぎスーパー耐久 5Hours Race
S耐もてぎ、61号車「HiPerf X」はノートラブル完走
9月7日(土)、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎ(1周4.801km)にて、ENEOS スーパー耐久シリーズ 2024 Empowered by BRIDGESTONE第4戦「もてぎスーパー耐久5hours Race」がワンデイレースとして開催され、Team SDA EngineeringからST-Qクラスにエントリーした61号車「SUBARU High Performance X Future Concept」(伊藤和広/山内英輝/井口卓人/花沢雅史)は、5時間131周をノートラブルで走り抜き、47台中総合19位で完走を果たしました。
今回の第4戦は、土曜日の午前中が公式予選、午後に5時間の決勝レースを行うワンデイレースとして開催されました。この日のモビリティリゾートもてぎは、残暑時期にもかかわらず真夏の日照りに見舞われ、スタート時の気温は34度を超えています。今回はライバルである28号車GR86、32号車GRカローラや55号車MAZDA3、MAZDA ROADSTERはお休みのため、ST-Qクラスは61号車HiPerf Xを含み3台となりました。公式予選前、チーム監督兼チーフエンジニアの伊藤奨は、「前回オートポリスはトラブルのため完走扱いとならなかったため、今回は確実に完走を狙っていこうと思っています。また、前回発生したトラブルは修理と対策を施しています。さらに今回はサスペンションのジオメトリーを変更しリアの接地性を向上させ車両姿勢を良くする改良を入れ、エンジンは中間トルクをあげてコーナーからの脱出ピックアップの向上を図っています」、と語っています。Aドライバーの伊藤和広が「うまくまとめられたと思う」と語った公式予選は、Bドライバーの山内英輝とのベストタイム合算で総合25位の位置を得ることができました。
午後12時半にフォーメーションラップがスタートした決勝レースは、山内がスタートドライバーを務めました。山内は、クルマの各部を労わりながら1時間20分を走行してピットイン。2番手の井口に交代しました。前日の
練習走行で発生したタイロッドのトラブルは、車高を変更することで負担を下げており決勝レースでは問題がないことが確認されています。この部品は標準部品であり、スリックタイヤを使うこのS耐レースでは、予想以上にストレスが集中するようです。交代した井口は、総合25位から20位まで順位を上げて3人目の伊藤にステアリングを預けています。井口は、「オートポリスで感じていた乗り難さはだいぶ改善されていますし、レース中のこのクルマにはものすごい進化を感じています」、と語っていました。約1時間のスティントののち、伊藤はアンカーの花沢にドライバーチェンジ。ピットインの前に強めのにわか雨が降ったため、ピットは慌ただしくなりましたが、程なく雨は上がりピットで待つクルーにも落ち着きが戻っています。花沢もトラブルフリーで最終スティントを走り切り、総合19位でチェッカーフラッグを受けました。
スタートを担当した山内英輝は、「まずはノートラブルで走り切れたのが、良かったと思います。信頼性が得られたのでここからどう攻めていくか、走りに対してより追求していきたいですね。良いクルマ作りに貢献したいと思います。まずは土台ができあがったというところですね」、と笑顔でコメントしています。また、ピットの中からレースの行方を見守ったオフザーバーの吉田寿博は、次のように感想を述べています。「今回(のレースウィーク)は何もなかった訳ではないですが、決勝で最後までノントラブルで走り切れたのは次に繋がると思います。まだ課題はたくさんあるけれど、SUBARUの若手エンジジアがすごくやる気に満ちているので、まだまだ良いクルマになると予想できます」。