2020年SUPER GTシリーズ第2戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」決勝レースが、8月9日（日）に行なわれました。

山内は順調に周回を重ね2位の2号車を引き離しにかかりますが、差は広がらず常に0秒5前後の差で追走されます。チームはタイヤの摩耗を考慮し25周を終えたところでピットインさせ、井口卓人に交代します。

ピット作業はひとつのミスもなく井口を送り出すことができましたが、リードは消え、2号車に再逆転されてしまいます。井口も3秒から4秒前を行く2号車が常に視界に入るだけに必死に追走しますが、追いつくことはできず、2位でチェッカーを受けました。

国内随一の長い直線がある富士スピードウェイでは、最高速度の影響も大きくSUBARU BRZ GT300には厳しいコースです。しかし2019年のシーズンオフから取り組んだ改良により、2016年の3位、2017年の4位入賞以来の2位表彰台を獲得することができました。

井口卓人
「ピットの遅れを取り戻そうと頑張ったんですけど、向こうも速くて届かなかったですね。でも2位の結果はいいと思います。富士ではこのところ成績が残せてなかったので。今年はウエイトハンディのルールが変わったので、勝てるときに勝たないととは思ったのですが届きませんでした」

山内英輝
「2位の結果は悪くないんですけど、優勝が見えていただけに悔しさのほうが今は強いです。あともう一歩なんですけどね。ピットストップの不利は軽減されてますが、それでもまだ3、4秒は時間が余計にかかるので仕方ないのですが」

渋谷真総監督
「まずは完走できたことと2位表彰台は良い結果だと思います。ピット作業もドライバーも全員ミスなくいいレースができたと思っています。ただ、ピットでの給油時間がかかるのは、燃費の違いが影響していて、給油量の差がそのままタイムに現れたカタチになってしまいました。次回は45kg のウエイトハンディを背負いますので、得意な鈴鹿とはいえ、厳しいレースが予想されます。できるだけ高ポイントが稼げるように狙っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします」

次戦のSUPER GT第3戦は8月22日（土）、23日（日）に三重県の鈴鹿サーキットで開催されます。SUBARU BRZ GT300が得意にするコースのひとつですので、好成績を期待します。どうぞ応援よろしくお願いいたします。

2020年SUPER GT シリーズ第2戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」が8月8日（土）公式練習と予選が行なわれました。

公式練習は山内英輝がステアリングを握り、新タイヤや剛性変更したボディのテストを試みながら、3番手のタイムを出すことができています。しかしながら、わずか1時間30分の公式練習中に得たデータや信頼性を考えると、やや不安が残るため午後に行なわれる予選ではいずれも採用せず、本来予定していた富士用のタイヤ、マシンのセットアップで走ることに決定しました。

そして公式練習の残り30分で、井口卓人にドライバー交代し、ガソリンも満タン状態にして、本番を想定したセットアップで確認走行をこなしました。

午後の予選はA組、B組に別れSUBARU BRZ GT300はA組でQ1を走ります。今回のGT300クラスには30台のエントリーがあり、各組上位8台がQ2へ進出します。

Q1は井口卓人がタイムアタックを担当し、A組トップとなる1分37秒011をマークし、Q2へ進出しました。2組あるとはいえ、トップタイムは気持ちがいいものです。Q2で山内はポールポジションを狙いにいきます。4ラップ目にタイムアタックし1分36秒503をマーク。この時点で2位に付けます。続く5周目にはさらにタイムアップでき、1分36秒445まで伸ばしました。

しかし、周りもタイムアップしており、予選順位はフロントローとなる4位でした。トップとのタイム差はわずか0秒175、3位とは0秒026という僅差であり、5位とは0秒556の差をつけています。

井口卓人
「マシンのコンディションはすごくいいです。4位のポジションはまずまずですね。決勝ではトップを目指していきます」

山内英輝
「もう少しタイムアップできたのですが、僕のドライビングミスです。セクター2でマシンをうまく走らせることができなかったので、悔しいです。決勝はとにかく前へ出て、前へ、前へと狙っていきます」と、自分に厳しい山内らしいコメントでした。

渋谷総監督
「セクター2は高速で高G旋回のレイアウト、セクター3は低中速の小R旋回という性格が全くことなるレイアウトに対して、ドンピシャに合わせることが難しかったです。タイヤもマシン剛性も併せる方向でトライはしていますが、信頼性がない状況では本番での使用は厳しいという判断をしました。それでも予選4位はまずまずの結果ですから、明日は優勝を目指します。レギュレーションも味方してくれてますから、このチャンスを活かし、ファンの皆様の期待に応えるレースをしたいと思います」

明日の決勝は、午後1時にスタートします。SUBARU BRZ GT300は4位のポジションから66周でレースを戦います。ライブ中継は午後12時からレース終了まで放送します、ご期待ください。

2020年SUPER GT シリーズ第2戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」が8月8日（土）、9日（日）に富士スピードウェイで開催されます。

この第2戦では、お伝えしているようにGT300クラスに参戦する参加条件の一部が変更され、全チームに対し、タイヤの4本交換が義務付けされました。トップチームが採用するタイヤ無交換作戦やタイヤ2本だけの交換でピットストップタイムを短縮する戦略は使えなくなります。SUBARU BRZ GT300にとってはイコール条件でレースができる変更と言えるでしょう。

またBRZ GT300に課せられていた燃料の給油速度を遅くする燃料リストリクターは、装着しなくても良いこととなり、他チームとほぼおなじ条件で給油できることになりました。この2つの参加条件の変更がどのように影響してくるのか？そして前回は悔いの残るリタイヤでしたが、リベンジとなる第2戦をどのように戦っていくのか、予選前日のパドックでドライバー二人に話を聞きしました。

井口卓人
「開幕戦では、全体的にクルマが速くなっていたし、チームの雰囲気もよかったです。前回のトラブルは事前に準備をしてきてもタイミングによっては出るトラブルだと思うので、そこは仕方ないと思っています。それより、パフォーマンスが高かったということを、今回の第2戦にどうつなげていくのかが重要になると思ってます」

山内英輝
「前回のトラブルは事前に見つけることはできないトラブルなので仕方ないですし、今回はそうしたことも踏まえて対策をしているので、心配はしていないです。ただ、セクター3はいいのですが、セクター2のタイムはもう少し欲しいので、その対策がどこまでできたかが楽しみになってます」

そして、参加条件の変更はドライバーにとってどれほど有利に働くことになったのか聞いてみました。

井口卓人
「この条件変更で、周りとおなじ土俵に立てたという気がするので、そういった意味では十分に勝てるチャンスがきたと思います。有利になるとまでは言いませんが、燃料リストリクターがなくなったことは周りと同じピットストップ時間になるので、僕たちもすごく楽にはなります。その分、速さで勝負していくことができると思います」

山内英輝
「ここのレースは毎回スタートドライバーをやっているので、後続マシンに対してピットインまでに十数秒のマージンを作ることが役目でした。でも今回タイヤ4本交換の義務化と燃料リストリクターが外されましたが、僕のやることには大きな違いはないのかなと思ってます。マージンの数秒楽になるだけだと思います。ただ、ライバルが1スティントだけ持てばいい、というタイヤになると速さもアップしてくるかもしれないので、そのあたりは明日の公式練習でわかってくると思います。それでも、これまでよりはチャンスが広がったのは間違いないので思いっきりいくだけです」

このように、ドライバー、チームにとって参加条件の変更は、いい方向に向いているようです。間違いなくマイナスにはならない変更であり、この条件変更を味方につけ最高のレースにつなげていければと思います。

8日（土）は9時45分から11時35分まで公式練習が行なわれます。そして午後2時30分からノックアウト予選Q1が始まり、決勝レースは9日（日）午後1時スタート66周で争われます。

またライブ放送も行なわれます。8/8(土)予選を14:15〜15:45オンボードLIVE配信します。そして8/9(日)決勝は12:00〜15:00オンボードLIVE配信＋スペシャルコンテンツでお送りしますので、ぜひ、SUBARU BRZ GT300の応援をよろしくお願いします。

SUPER GT　第2戦の「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」が8月8日（土）、9日（日）に富士スピードウェイで開催されます。

開幕戦での上位チームはタイヤ無交換か、あるいは2本交換でピットストップのタイムを短縮していましたが、SUBARU BRZ GT300は4本交換をしています。これが全車4本交換が義務化されたので、BRZ GT300にとってのハンデはなくなりイコール条件になります。またこれまで給油時間が長かったことで順位を落とすことが多かったBRZ GT300ですが、それも他チームと同じ条件になったわけです。

これまで燃料リストリクター（給油速度制限）は、サーキットや気候によっても変わっていましたが、それが20％ほどタイムを短縮できるようになるということです。また、タイヤ無交換作戦を取る上位チームは、そのメリットがなくなるので、コースでのガチ対決という条件が揃うことになります。