2020.08.23 - SUPER GT 第3戦 鈴鹿サーキット・決勝
17番グリッドから決勝4位フィニッシュし、粘り強くポイント獲得


データを解析しても特に目立って悪いところはなく、チームは苦悩します。そこで、渋谷総監督の下した決断は、乗りやすいマシンにすることでした。
渋谷真総監督
「あまりいい方法ではないのですが、リヤのグリップを上げるためにフロントとのバランスを変えました。そうするとタイムは遅くなってしまうのですが多少は乗りやすくなるので、決勝のセットアップはそうした方向へ変更しました」

山内は23周目にピットインし、井口卓人へバトンタッチします。リヤタイヤ2本交換と給油でピットアウトします。各チームピットインのタイミングとセーフティカーのタイミングで、混乱する中、BRZ GT300は特に混乱に巻き込まれることもなくレースラップから一気にピットインし、いつものピット作業より約2秒短縮してピットアウトしました。
これが功を奏し、ポジションが一気に実質7位までジャンプアップします。そこから井口は前を走る25号車をターゲットにし、35周目のスプーンコーナーで追い抜きます。その後も井口はペースを落とすことなく追い上げ、終盤まで続く乱戦を走り抜けて行きます。

井口卓人
「キツかったですけど、ポイントが取れてよかったです。もう少し56号車を早く抜けると良かったのですが、タイヤがもうギリギリで厳しかったです。マシンは昨日よりは少しだけ乗りやすくなっていましたが、根本的なところはよくわからないままです。次のもてぎではさらにウエイトハンディを積むし、今年はテストでも走っていないので全くわかりません。ですけど、粘り強く走れば今回のようなこともあると思うので最後まで一生懸命に走ります」

「予選のことを考えれば、いい結果が残せてホッとしたというのが正直な感想です。ですが、こんな幸運が毎回あるわけないので、予選がダメだった原因をしっかり見極めたいです。次のもてぎは僕たちもウエイトを積んで走ったことがないので、どうなるのかわかりませんが、そこでしっかり走り切れれば、成長できるし、シーズン最後にウエイトを降ろした時の成果につながると思いますので、一戦々々大事に走りたいと思います」
渋谷真総監督
「セーフティカーの前後でピットインするタイミングのチームが多くて、レースラップで走れない状態からのピットインだと大きなロスになります。その点、われわれは運も味方してくれたと思います。レースラップからピットインして井口に変わったあとはクリアラップでしたから、走りやすかったと思いますし、ドライバーの頑張りがもたらした結果ですね」
次戦は栃木県のツインリンクもてぎで9月12日(土)、13日(日)に第4戦が開催されます。SUBARU BRZ GT300は今回の4位入賞で合計69kgのウエイトハンディを搭載することになります。ゴーストップが多いコースで重量増となる次戦は厳しいレースになると予想されますが、諦めずに最後まで走りますので、応援よろしくお願いします。