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SUPER GT エディターズトピックコラム2015.05.08

500kmという長丁場に挑むスプリント仕様のEJ20エンジン

最高速を重視したEJ20エンジンで、大排気量のライバルとわたりあう

2015年のSUPER GT第2戦は、富士スピードウェイで行われる500kmレースでした。シーズンで2番目の長丁場イベントであり、高速サーキットであることからエンジンに対する負荷も大きなレースとなりますが、そのなかでSUBARU BRZ GT300は8位完走という結果を得ています。SUABRUチームは今回のレースで、エンジンに関するいくつかの改良点をSUBARU BRZ GT300に盛り込んでいました。STIのエンジンエンジニア、土岐文二は次のように説明します。 「今回の第2戦に出場するにあたっては、フロントの吸気用開口部を拡大したほか、エアフィルターボックスも大きくし、効率の良いものとしました。最高速付近でのラム圧効果によって、さらなる伸びを意識したものです。今シーズンからリストリクター径も上がっていますし、前面投影面積が小さくなっているのは昨年から比べて大きな効果をもたらしてくれています。また、今回のレースは500kmという比較的距離の長いレースでしたが、ピットインの回数や燃料搭載量の制限がありますので、どちらかと言えば燃費よりもパワーを出せる方向性に振ったセッティングとしていました。ライバルたちも手強いですが、最高速が出ないとその後のコーナーでも勝負ができませんから」
EJ20という量産エンジンをベースとして戦い続ける誇り

SUBARUはこれまでも、量産エンジンをベースに様々なモータースポーツでその技術の高さを実証してきました。その姿勢は、Proud of BOXERというメッセージが示すとおり、ユーザーに誇りをもっていただきたいという部分で一貫しています。SUPER GT用のEJ20エンジンは、1997年から開発に着手され、WRC用エンジンと並行して年々進化を果たしてきました。インプレッサWRX STI、レガシィB4、そして現在のSUBARU BRZ GT300へと受け継がれ、年々その性能を高めています。また、サーキットで求められる条件に合わせて高回転高出力型とされていることも特徴のひとつです。

近年のライバルは大排気量エンジンを搭載しており、GT300クラスの最小排気量であるEJ20エンジンにとっては不利な部分もありますが、SUBARUチームはJAF-GT車両規定を最大限に活用し、高出力化はもとより、シャシー性能に寄与するための開発を進めています。すなわちエンジン本体の徹底的な軽量化と、コンパクトさを活かした車両重心位置の最適化を施すことで、コーナリング性能と空力性能を限界まで高めようという狙いです。また、エンジンオイルの潤滑システムをドライサンプとし、水平対向エンジンのメリットである低重心を最大限に活かせるようにしています。
車両のコーナリング性能向上にも大きな役割を果たす

上記のように、出力以外の部分でもEJ20エンジンはSUBARU BRZ GT300のスピードアップに貢献しており、研ぎ澄まされたコーナリング性能の高さは富士スピードウェイの後半セクションでの好タイムが証明しています。STI総監督の辰己英治は、「レースラップで見ると、ライバルとの差は約1秒あります。ストレートでの速度差を考えると、1周で1秒以上の差がついてもおかしくないところを、コーナリングでカバーして1秒まで戻しているんです。その部分にSUBARU BRZ GT300の活路があると思っています」と分析します。

今後の進化の方向性について土岐は、「現時点では開発段階ですので具体的な数値や取り組みをはっきりとは言えませんが、第5戦の鈴鹿サーキットを目標に、もう1段階レベルアップしたものが出せるように模索しているところです」と力強く語ります。
第3戦は、今シーズン唯一の海外ラウンド。タイのチャン・インターナショナルサーキットを舞台に開催される「BURIRAM SUPER GT RACE」です。2014年のイベントでは予選2番手タイムを出しているなど、SUBARU BRZ GT300にとっても相性の悪くないサーキットであり、活躍が期待されます。

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