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SUPER GT エディターズトピックコラム2015.09.26

SUBARU BRZ GT300を支えるメカニック魂

2015年シーズンのSUPER GTも第6戦を終え、いよいよ終盤戦に向け各チームともラストスパートをかける時期となっています。9月25日(金)・26日(土)には最終戦の舞台であるツインリンクもてぎ(栃木県)ではSUPER GT公式テストが開催され、SUBARU/STIチームもタイヤとマシンセッティングのレベルアップを図り、精力的にテストを行っています。
SUBARU BRZ GT300は第4戦富士スピードウェイを8位、第5戦鈴鹿サーキットを3位、第6戦スポーツランドSUGOを7位でフィニッシュ、シーズン中盤戦で着実に入賞を重ねています。この戦績は、第4戦富士の直前で起きた火災アクシデントを見事に修復した熟練メカニックたちの奮闘ぶりを抜きにしては語れません。
すでにお伝えしているとおり、7月25日(土)〜26日(日)に行われたスポーツランドSUGOでのSUPER GT公式テストにおいて、SUBARU BRZ GT300はスポンジバリアにクラッシュ。このアクシデントで燃料ラインの一部を切ってしまい、漏れたガソリンに引火してマシンから出火してしまいました。マシンのダメージは大きく、チームはこの時点で2回目の公式テストを終えることを決断。マシンは神奈川県にあるチームのガレージに運ばれました。
R&D SPORTの技術部に籍を置く宍戸克幸は、レースではチームのメカニックたちを取りまとめるチーフメカニックを務めています。当時の様子を次のように振り返りました。
「マシンのダメージは大きく、数日後に行われる鈴鹿でのテストに参加することは無理だ、とすぐに判断できました。では8月初旬に予定されている富士スピードウェイでの第4戦はどうか? クルマの状態からは無理と判断されても仕方のないところでしたが、チームとしては富士には出よう、そう結論が出たので、後は全員が一丸となってマシンの修復に取り掛りました。作業がきついとか、出来るかできないか、など考える余地はなく、チームで決めたことを実行する。それだけでした」。
皆で喜んだ第4戦富士の8位入賞

いたってクールに振り返りますが、特に電気関係などは全面的に配線を引き直すなど大掛かりな作業となりました。最も大変だった部分については、「燃えたのはフロントからでしたが、フロアのトンネル部分を伝わって、マシンの後部も燃えていて……。そうですね、クルマの半分以上がダメになっていました。大変だったのは、そのひとつひとつを使えるかどうか判断すること。たとえレースに出ても壊れては元も子もありませんから、大丈夫かどうか、不安の残るところは交換するということでクルマ全体をチェックしました」と語っています。
こうして車両の半分以上をリニューアルしたSUBARU BRZ GT300は、当初の予定どおり、富士スピードウェイに搬入されることとなりました。エンジンに火が入ったのは、搬入前日の木曜夕方というスケジュールでした。宍戸は、「確かに間に合ったことでホッとはしましたが、ウマから下ろした状態ですぐに富士に持ち込んだので、シェイクダウンがそのまま公式練習になり、ひと息つく間もなくレースウィークに突入しました。だから皆で喜んだのはレースが終わってからです。8位入賞は、本当にうれしかったですね」と笑顔を見せました。レースに間に合わせることだけではなく、予選や決勝の本番に向けてクルマをセットアップし、なおかつちゃんとレースを走り切って初めて喜び、感激する。プロのメカニックの姿がそこにはありました。また、8位フィニッシュしたこのレースで、チームは「ZF Award」ベストメカニック賞を受賞しています。

チームはドライバーはもちろん、監督やチーフエンジニア同様、メカニックたちの活躍なくしては成立しません。レースでのピット作業だけでなく、日々の積み重ねがあってこそ、SUBARU BRZ GT300は戦い続けることができます。公式テストを経て臨む残り2戦も、表彰台の頂点を目指すSUBARUの活躍にご期待下さい。

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