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SUPER GT エディターズトピックコラム2015.09.04

過去4戦での改良が実を結んだ鈴鹿

全8戦で行われる2015年のSUPER GTシリーズも、8月29日(土)-30日(日)に鈴鹿サーキットで開催された第5戦「INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」から後半戦がスタートしました。

開幕当初から厳しい戦いを強いられてきたSUBARU BRZ GT300ですが、この第5戦鈴鹿において今シーズン初の表彰台フィニッシュを獲得、後半戦に向けてさらに上位を目指すべく、チームの士気は非常に高まっています。すでにお伝えしているとおり、SUBARU/STIチームは7月末に行われた鈴鹿でのタイヤテストをアクシデントによりスキップ。鈴鹿を走るのは今季このレースが初めてという状況のなかで、予選Q1の山内英輝は2番手タイム、Q2の井口卓人は4番手タイムという、素晴らしい滑り出しを見せました。その勢いはウエットコンディションからのスタートとなった決勝レースでも衰えず、SUBARU BRZ GT300は堂々上位を争う走りを披露し、3位表彰台を獲得しています。

その大きな要因となったのは、タイヤとマシンそれぞれの進化の方向がマッチし始めたことです。SUBARU BRZ GT300が装着するダンロップタイヤは、シーズン開幕前のセパンテストに始まり常に進化を続けていますが、今回は構造とラバーを鈴鹿用に見直したものを持ち込んでいます。一方、マシンは第2戦の富士でエンジンの吸気口を拡大して出力向上を狙い、今回の鈴鹿ではインタークーラー/ラジエターの熱気を抜くボンネット上の排熱口を拡大して冷却効率をアップさせています。さらに中盤戦から今回の鈴鹿にかけては、前後サスペンションの動きをスムーズにするためのパーツを次々に投入。これらのパーツはコースによって着脱しつつ方向性を煮詰めていますが、今回の鈴鹿では土曜日の段階から、「セッティングを変えないでほしい」と両ドライバーからチームにリクエストがあったほど、マシンセッティングが決まっていました。総監督を務める辰己英治も、「ここまでスムーズに進んだのは今シーズン初めてです」と手応えを語っています。もともと相性のいい鈴鹿サーキットで、これまでの改良がピタリと噛み合った結果と言えるでしょう。

少ない選択肢のなかでチーム力を発揮したSUBARU BRZ GT300
「INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」では、ドライバー交代を伴う最低4回のピットインが義務づけられています。今大会から105ℓに増加されたJAF GT車両の燃料タンク容量でも、SUBARU BRZ GT300にとって4回ストップはギリギリの選択。考え方としては燃費を重視した走りで4回ピットを狙うか、速いペースで周回し5回ピットを選択するかといったところですが、1度ピットに入ってしまうと、そのロスは1分近くにもなってしまいます。総監督の辰己は予選を終えた段階で、「4回ストップを狙いたいところですが、5回目のピットが必要になった場合は、給油のみでドライバー交代はしないなど、あらゆる選択肢を視野に入れています」と語っています。雨となったレースでは、最終的には4回ストップでフィニッシュしていますが、実はSUBARU BRZ GT300は、他のチームと比べて選択肢が少ないなかで戦っていました。

たとえば予選3番手からスタートし優勝した10号車の日産GT-Rは、1回目のストップが15周目、2回目が53周目、3回目が90周目と、やや変則的な周回数となっています。1回目は深溝のレインタイヤがコース状況に合わず大きく順位を落としたため早めにピットに戻していますが、その後は38周、37周をそれぞれ周回し、最終スティントでトップに立ち勝利しています。対するSUBARU BRZ GT300は、1回目のストップが29周目、2回目が62周目、3回目が96周目、4回目は122周すぎと、ほぼ30周刻みとなっています。総監督の辰己は、「燃料がギリギリだからコンディションやライバルの動きに惑わされようがないんです」と笑いますが、天候が変わりゆくなか着実に安定したラップを刻み、セーフティカー導入のタイミングを利用して燃費を伸ばし、ミスなく4回ストップを実現できたこと、これらチームの総合力こそが今回の結果を引き寄せた一因と言えるでしょう。

チームにとって、3位表彰台はまだまだ通過点です。残り3戦はスポーツランドSUGO、オートポリス、ツインリンクもてぎと、SUBARU BRZ GT300が得意とするテクニカルコースが続きます。次戦以降も表彰台の頂点を目指し戦い続けるSUBARUの活躍にご期待下さい。

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