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辰巳コラム

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2015.04.10 - SUPER GT第1戦 岡山ラウンド

残り7戦に確実に活かします

開幕戦を終えて
「今回の開幕戦を終えてみて、マシンとタイヤとの親和性がまだ十分でないことがあらためて分かりました。それぞれの特徴を合わせ込むことに時間がかかってしまっています。テストで出てきた課題は次々に消化してきてはいるのですが、小さい問題がまだ残ってしまっている状態です。
1月に行われたセパン(マレーシア)でのタイヤテストは2014年型をベースとした車両で行ったのですが、今にして思えば、それがボタンをかけ違えてしまった原因だったのかもしれません。その時のマシンは、ダンロップタイヤにとっては攻撃性が高かった。ですから、それに合わせてその後は耐摩耗性に優れたタイヤを持ち込んでくれたのですが、今度は我々の2015年型車両がタイヤに優しいクルマだった。これによって、再びタイヤの方向性を転換しなければならなくなってしまったんです。ここの調和ができないと、マシンとタイヤの両方が本来の力を発揮することはできません。
また、今シーズンのレギュレーションでJAF-GT車両は最低地上高が変更されました。もともと際どいところを突いていたクルマですから、わずかでも大きな影響があります。それまではブレーキングが非常に良く、2014年型と比べて15mほどもブレーキで奥に詰められるクルマでした。ただ、車高が変わったことで、場面によってはリヤがロックする症状が出てしまい、安定したブレーキングという美点が削がれてしまうことになりました。それまでの課題でもあったトラクションの不足と合わせ、ああいう結果になってしまったと思っています」
今後のタイヤ開発の方向性は見えた
「決勝レースは、直前に行われたウォームアップ走行のフィーリングが非常に良く、気温も高かったのでこのまま路面が乾くのならスリックタイヤを装着してスタートした方がいいと判断しました。他チームはウエットタイヤでしたから、路面が乾けばピットストップ回数でも有利に立つことができますし、もちろん速さも期待できます。ただ、ご存じのように路面は乾かず、雨も降り出してしまい、山内には大変な思いをさせてしまいました。ただし、結果論ではありますが、ウエットコンディションにおけるスリックタイヤの性能を見ることもできました。どこまでスリックで頑張ることができるかを見られたということは、今後のレース戦略を広げる意味において非常に大きな収穫だったと思っています。
井口もけっこう先行車を抜いてきてくれましたし、順調な時は上位と絡める走りができていたと思います。周回遅れになると、後ろをとにかく抜かせないとなりませんから、なかなかタイムを出すのが難しいのですが、そんななか頑張ってくれました。
実はレース後の月曜日もダンロップのエンジニアと電話で何度も話をしました。今回のレースでは貴重なデータを取ることができましたし、今後のタイヤ開発の方向性は見えてきたかなと思っています」
富士でもチャレンジの姿勢は崩さず
「ファンの皆さんの期待は当然、ポールポジション獲得、そして優勝だったと思います。勝利の知らせを待っていた皆さんには申し訳ない結果でしたが、やはりモノを新しくするというのは、必ずしも簡単ではないということに気がつきました。ただし、この結果は今後の残り7戦に確実に活かせるものになったと思っています。ドライバーに対しては何も不安はありません。井口はもとより、山内もウエットコンディションのなか、スリックタイヤで無事に帰ってきてくれましたし、終盤には上位タイムも出してきてくれましたから。
タイヤ開発の方向性は見えましたが、次戦の富士はFIA-GT3勢と最高速が20km/h近くも違うサーキットです。2015年型マシンでの最高速は富士で3〜5km/hほど伸びていますが、苦戦は必至でしょう。もちろんチャレンジする姿勢は崩しません。今後に繋がるようなテーマを決めてチャレンジをする。そういう戦いをしたいと思っています」

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