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SUPER GT

辰巳コラム

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2015.11.02 - SUPER GT第7戦 オートポリスラウンド

ドライバーに応えられるクルマを

すでに伝えられているとおり、第7戦オートポリスで我々は駆動系パーツのトラブルでリタイアを喫しました。公式練習、そして予選と、いい流れで来ていただけに残念な結果です。もちろんレースですからトラブルは起こりうるものですが、今後どうやって信頼性を上げていくかが、最終戦を前に残された課題ですね。また、今回のレースでは、予選上位に5台ほどいたJAF GTは軒並み表彰台に登れていません。もっとも、そのなかに我々のチームも含まれるわけですが……。ほかのJAF GT勢が後退した原因はマシントラブルばかりではありませんが、裏を返せばFIA GT勢の信頼性が高いということでもあるのでしょう。
頭を抑えられ悪循環に

決勝では序盤の段階でFIA GTに抜かれてしまったことが厳しいですね。スタートを務めた井口は順当に3番手のまま1コーナーに入りましたが、その後すぐにライバルの0号車(グッドスマイル 初音ミク SLS)が真横に並んでいます。これは井口がミスをしたわけではなく、相手の出足が速いということです。FIA GT勢に前に出られてしまうと、ついて行くことはできますが、なかなか追い抜くことは難しい。コーナリングスピードはSUBARU BRZ GT300の方が速いですが、前がつっかえてしまうので、その長所を活かし切ることができないのです。

ここにGT500クラスの車両が追いついてくると、状況はより厳しくなります。GT500に道を譲る場合、こちらはどうしてもレコードラインを外したり、アクセルを緩めたりしなければなりません。その時のタイムロスが大きいのです。トルクのあるFIA GT勢が0.5秒のロスで済むとしたら、我々は1秒近くロスしてしまうイメージですね。当然、前には離され後ろからはプレッシャーをかけられる。外からは連なって走っているように見えても、わずかずつ生じる遅れを、ドライバーが必死になって取り返している状態です。当然タイヤにも厳しくなっていきますし、結果としてタイムも伸びなくなっていく、という悪い繰り返しに陥っています。
最終戦もてぎでも進化したタイヤを

今回のレースではエンジンに改良を施しましたが、現行の規定下では、EJ20はほぼやり尽くされていると言っていい状態です。全開で踏んでいる時のパワーはありますが、先ほども言ったようにGT500が来たりして一度アクセルを抜いてしまうと、大排気量車に対してリカバリーが難しい部分があります。これ以上のタイムを求めるためには、コーナリング性能をもっと高めていくよりほかにありません。

次戦の舞台となるツインリンクもてぎでは、我々は2013年にポールポジションと決勝3位を獲得しており、クルマはそのくらいの成績を残せる可能性はもっていると思います。しかし、今回の予選Q1では13台がレコードタイムを上まわるなど、全体的にスピードが上がっています。もちろん我々も進化を続けていますし、先日のツインリンクもてぎでのテストを踏まえ進化したタイヤが用意されているので、それがうまく機能することに期待しています。うまくコーナリングが決まれば、ストレートスピードも向上しますし、簡単に抜かれないようなクルマに仕上げられると思います。

それでも、非常に厳しい状況であることに変わりはありません。もう少しドライバーふたりの頑張りに応えられるクルマにしたいですね。最終戦までに残された2週間で、何ができるか、色々なことを考えてみようと思っています。

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