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RACE REPORT

2016.09.25 - 2016年全日本ラリー選手権第7戦 RALLY HOKKAIDO デイ2
新井敏弘、逆転で今季3勝目を獲得!
9月25日(日)、北海道帯広市を中心に開催された全日本ラリー選手権第7戦『RALLY HOKKAIDO』はすべての競技を終了し、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉が前日2番手からの逆転優勝を果たしました。鎌田卓麻/市野諮は3位、再出走を果たした勝田範彦/石田裕一はデイポイント獲得に成功しています。
ラリー最終日はSS12〜16の5SSで争われました。前日の段階で首位から6.2秒差の2番手につけていた新井はセッティングを変更して猛追、SS12、SS13と2連続でベストタイムをたたき出します。そしてこの日最長となるSS14で3.2秒差のトップに立つと、そのまま差を広げてフィニッシュ。これで新井は第6戦モントレーに続く連勝となり、今シーズン3勝目を獲得しました。

新井は「前日タイムが伸びなかったので、クルマのセッティングを変更しリヤにトラクションをかけるようにして、ようやくタイムを出すことができました。」とラリーを振り返りました。3位の鎌田は「今日はトラブルが出てしまったので、抑えて走り切ることに専念しました」とコメント。初日に離脱してしまった勝田は「もう残り2戦は勝つしかないですね。次戦はロングステージがないので僅差の戦いになると思いますが、気持ちを切り替えていきます」と、次に向けての意気込みを語っています。
ディーラーメカニックコメント「スピード感覚の違いに驚きました」

担当車両:富士スバルアライモータースポーツWRX
笹川 洋成(ささがわ ひろなり) 27歳
兵庫スバル自動車株式会社 加古川店 メカニック
メカニック歴7年

以前からWRC(世界ラリー選手権)やSUPER GTなど、モータースポーツへの興味があり整備士になったと語る笹川。「ここ数年、毎年のように86/BRZレースと全日本ラリー選手権のディーラーメカニック募集告知が行われています。是非参加してみようと応募しました」と、今回参加した理由について説明してくれました。

「会社と違い限られた工具での作業ですし、量産車にはないパーツがたくさん装備されていたのには戸惑いました。また、スピード感覚が速いことにも驚きました。普段の倍以上の早さで動かないと、30分や45分といった制限時間に間に合いません。同時に正確性も求められるので、本当に緊張感がありました」と、ラリー独特の環境についてコメント。

「トルクレンチの増し締めに関しては普段から心がけているので、それは役に立ったと感じています。限られたスペースや工具でも作業ができることが分かりました。例えば、お客様に対する出張作業などにおいて、今回の経験は活きてくると思っています。リフトに頼らず、工場の外でジャッキを使うことも問題なくなりそうです。普段ではできない、本当に素晴らしい経験になりました」と、今回のラリーに参加したことで得られたものを振り返りました。

「機会があれば、86/BRZレースやニュルブルクリンク24時間レースなどにも参加してみたいですね」
次戦は10月14日(金)〜16日(日)に開催される第8戦「第44回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2016 Supported by Sammy」(岐阜県高山市)です。第8戦、第9戦と続く終盤のターマック(舗装路)ラリー連戦におけるSUBARU勢の奮闘にご期待ください。
2016.09.24 - 2016年全日本ラリー選手権第7戦 RALLY HOKKAIDO デイ1
SUBARU WRX STI勢は2-3番手からポジションアップを狙う
9月24日(土)、2016年全日本ラリー選手権第7戦『RALLY HOKKAIDO』は、デイ1BのSS11までを終え、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉が総合2番手、鎌田卓麻/市野諮が総合3番手と好走を見せています。勝田範彦/石田裕一はデイリタイアを余儀なくされましたが、再出走で明日のデイポイント獲得を目指します。
新井が終盤の3連続ベストタイムで首位に肉薄

アジア・パシフィックラリー選手権が併催される今回のラリーは、シーズンのなかでも走行距離が長く、平均速度の高いタフなイベントとして知られています。今年は台風による被害の影響が懸念されたものの、多くの林道では補修がなされており、選手たちにとっても安心して走行できる状況となっていました。ところが23日(金)、十勝一帯は雨に見舞われ、この日行われたSS1もウェットコンディションに。翌日からスタートする本格的なラリーにおいても、多くの林道が濡れた路面となることが予想されました。

23日(金)、サービスパークに隣接する『SSS Sammy Satsunai』を舞台としたSS1で、SUBARU WRX STI勢は2〜4番手と上位を狙える好位置につけました。しかしSS2〜11の10SSが行われた24日(土)、最初のSSとなるSS2で勝田は降雨により悪化した路面でコースアウトを喫してしまい、戦線離脱することに。幸いクルーとマシンに大きなダメージはなく、25日(日)のデイポイント獲得を目指すこととなりました。この日の10SSのうち、新井が5SS、鎌田が1SSでベストタイムを獲得。新井はSS9〜11の3連続ベストタイムで首位の奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションⅩ)との差を詰め、6.2秒という僅差でデイ2に臨みます。
5SSが行われるデイ2で首位浮上なるか

総合2番手の新井は、「マシンのどこかが調子が悪いようで、どうも思ったようなタイムが出てくれません。SS10はなんとかベストタイムを獲ることができましたが、この日最後のサービスで全部チェックしてみなければならないと思っています。昼間の変更点をもとに戻してみるなどして明日、様子を見てみます」と慎重なコメント。

また、首位と24.4秒差の鎌田は、「SS8ではベストタイムだったのですが、その他の短いSSで少しずつ負けてしまっています。自分なりに攻めてはいるのですが、今ひとつトップの2台には追いつけない感じですね。ですが、まだそれほど大きくは離れていませんし、何かあったら上に行けるようなポジションでしっかり走りたいと思います」と、明日の戦略を語りました。

デイ2となる9月25日(日)は、SS12〜16の計5SSです。勝負どころはこの日最長となる、29.11kmのSS14と目されています。首位を追う新井と鎌田、そしてデイポイントを狙う勝田らSUBARU勢の好走にご期待ください。
2016.09.19 - 2016年全日本ラリー選手権第7戦 RALLY HOKKAIDO プレビュー
係数2.0、タイトル争いの天王山となる長距離グラベルラリー
2016年シーズンの全日本ラリー選手権第7戦 RALLY HOKKAIDOが、9月23日(金)〜25日(日)に北海道帯広市を中心に開催されます。ラリーは帯広市の北愛国交流広場を中心として、総走行距離751.46km、スペシャルステージ(SS)距離177.12kmで争われます。
FIAの地域選手権であるアジア・パシフィックラリー選手権と併催されるRALLY HOKKAIDOは、全日本選手権随一の距離を誇るグラベル(非舗装路)イベントであり、全国各地から多くの観客が集まるラリーとして知られています。また、その長い走行距離からポイント係数2.0、つまり通常の倍の得点が与えられるため、シリーズランキング争いには落とすことのできない1戦として、多くの選手がこのラリーに照準を合わせています。コースは前戦のモントレー2016 in 嬬恋を上まわる平均速度を誇り、ひとつのミスが大きなタイムロスにつながるため、ドライバーには高い集中力が要求されます。勝負どころは、初日の「KUNNEYWA(SS4/8)」と、2日目の「NEW ASHORO LONG(SS14)」。いずれも29㎞を超えるロングステージであり、勝敗の行方を左右するステージと予想されます。
北海道を得意とする新井、鎌田らSUBARU勢に注目
JN6クラスには、選手権をリードする勝田範彦/石田裕一、前戦第6戦でシーズン2勝目を挙げた新井敏弘/田中直哉、地元北海道出身の鎌田卓麻/市野諮ら計4台のSUBARU WRX STIが参戦します。グラベルを得意とする新井、鎌田が選手権ポイントでトップをいく勝田にどこまで迫れるか、あるいは勝田がここでさらにポイントを積み重ねるのか、手に汗握る戦いにご期待ください。また、併催されるアジア・パシフィックラリー選手権にも多くのSUBARU WRX STIがエントリーしており、その走りにもご注目ください。
ラリーは23日(金)夕方に北愛国交流広場でセレモニアルスタートを行ったのち、18:00から隣接する特設ステージでSS1がスタート。土日の2日間にわたって十勝平野を舞台に熱戦が繰り広げられます。観戦用のギャラリーエリアは「SSS Sammy SATSUNAI(SS1/11/16)」、「RIKUBETSU LONG(SS3/6/7)」、「PAWSE KAMUY(SS5/9)」、「OTOFUKE REVERSE(SS12/15)」、「NEW HONBETSU(SS13/16)」の計5カ所に設けられるほか、24日(土)の夕方にはロードセクションとして帯広駅前通りを通過するため、沿道で選手を応援することも可能となっています。詳しいイベント内容や観戦方法など、最新情報は主催者の公式ウェブサイトでご確認ください。
※表示されているSSは全日本ラリー選手権用のスケジュールです。

RALLY HOKKAIDO
http://www.rally-hokkaido.com/jp/

RACE RESULT

2016.09.25 -
RALLY HOKKAIDO
総合順位 クラス順位 No. ドライバー コ・ドライバー 車両名 クラス DAY1 DAY2 総合
1 1 53 新井 敏弘 田中 直哉 富士スバルアライモータースポーツWRX JN-6 1:05:31.7 33:26.4 1:38:58.1
2 2 52 奴田原文雄 佐藤 忠宜 ADVAN-PIAAランサー JN-6 1:05:25.5 33:36.3 1:39:01.8
3 3 54 鎌田 卓麻 市野 諮 SYMS TEIN DL WRX STI JN-6 1:05:49.9 34:06.3 1:39:56.2
4 1 60 柳澤 宏至 中原 祥雅 YHクスコラリープラス208 R2 JN-5 1:12:40.6 35:36.3 1:48:16.9
5 2 63 大倉 聡 豊田 耕司 TGR Vitz GRMN Turbo JN-5 1:15:11.7 36:49.2 1:52:00.9
6 1 68 小倉 雅俊 平山 真理 DLデューポイントブーン JN-4 1:15:31.6 36:48.0 1:52:19.6
7 2 65 曽根 崇仁 桝谷 知彦 P.MU☆DL☆SPM☆INGING86 JN-4 1:15:45.1 37:10.5 1:52:55.6
8 1 70 天野 智之 井上裕紀子 豊田自動織機・DL・ヴィッツRS JN-3 1:16:23.9 37:03.2 1:53:27.1
9 4 59 浜田 康明 白水 順一 YH PACKR インプレッサ JN-6 1:16:20.3 37:34.4 1:53:54.7
R - 51 勝田 範彦 石田 裕一 ラックSTI名古屋スバルDLWRX JN-6 - 33:42.7 -
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