
シリーズ第3戦の舞台は、九州・大分県のオートポリスです。阿蘇の山間部、九州の真ん中に近い場所に位置する、スケールの大きなサーキットです。2週間前にはスーパーフォーミュラが開催されましたが、あいにくの霧の影響で決勝レースは中止になってしまいました。やはり山の天気は変わりやすく、しかも雨が上がると霧が出て視界不良になる可能性もあります。

レース前日の5月26日(土)、サーキットは低く立ち込めた雲から雨が降り注いでいました。クラブマンシリーズの多くのドライバーにとっては、あまり走行経験のないコースだけに、少しでも多く走りたいところですが、文字通り水を差された感じです。しかもレースが行われる27日(日)の天気予報は、晴れ。雨の中でのセッティングをチェックする必要もありません。
しかし午後には雨もすっかり上がり、雲が消え去った快晴の空から降り注ぎ、あっという間に路面はドライへ。待っていたかのように、多くのマシンがレース前、最後のチェックを行うことができました。
今回のレースは、日曜日の午前中に予選、午後に決勝レースという、ワンデーレースとして開催されました。

九州での開催ということで、スバルディーラーからのサービススタッフの応援も、九州エリアが中心となりました。福岡スバル長丘店の小笹祐太さん、大分スバル自動車大分店の末藤吉行さん、南九州スバル東開店の白井良樹さん、熊本スバル自動車菊陽店の由里誠さん、そして山口スバル宇部西店の村岡康平さんの、以上5名がCG ROBOT RACING TEAMでレースメカニックを体験しました。
エントリー台数は、クラブマンシリーズが41台、プロフェッショナルシリーズが26台の、計67台。そのうちSUBARU BRZ勢は6台で、クラブマンシリーズが4台、プロフェッショナルシリーズが2台です。
クラブマンシリーズの予選では、#14鈴木祐子が39位、#315舩井俊仁が32位、#321三尾修が35位、#402酒井強志が34位となりました。

その決勝レース、最上位を走ったのは舩井俊仁。そもそも今回がオートポリス初走行だったこともあり、まだ十分な習熟が不足していました。そのため、レース前の練習走行のタイムよりも、予選のほうがタイムが悪いという結果になりました。スタートダッシュが上手く決まり、一気に7つポジションを上げることに成功。しかしその後、コースアウトを喫するなどのミスもありました。それでも最終的に5つポジションを上げた27位で決勝レースを終えました。酒井強志は31位、三尾修は32位、そして鈴木祐子は34位となりました。
舩井俊仁のコメント
「なにしろ初のオートポリスということもあって、予選結果が悪くて、それが全てでしたね。予選ではサポートしてもらう予定だったんですが、間に他車が入ってしまって、上手くアタックできませんでした。それで練習走行よりも2秒以上遅いタイムになってしまったんです。でも決勝レースでは、スタートも上手く決まったし、周りのドライバーは自分よりもタイムが遅かったので、オーバーテイクしていくことができました」

プロフェッショナルシリーズには、CG ROBOT RACING TEAMの#87久保凜太郎と#88井口卓人が参戦。開幕戦ではキレの良い走りを取り戻していた久保凜太郎と、ニュルブルクリンク24時間に続きスーパーGT第3戦と2週連続で好結果を残している井口卓人。その走りに注目が集まりました。
地元九州出身ということで、井口卓人はサーキット内に設営された仮設カートコースで、ファンイベントを開催。タイムアタックや耐久レースなど、さまざまなプログラムでサーキットを訪れたファンに、カートの体験走行のプログラムを提供していました。

しかし予選、タイムアタックに入った井口卓人は、いきなり1コーナーでコースアウト。予選開始直後にコースインしていたことで、一度ピットに戻りチェックしてから、再度アタックする時間的な余裕がありました。その結果は9位。とはいえポールポジションからはわずか0秒380の遅れで、接近したタイム差であることがわかります。チームメイトの久保凜太郎はコンディションが上がらず、井口卓人より0秒484遅れで予選19位となりました。
決勝レース、9位スタートの井口卓人は、オープニングラップで7位にポジションを上げると、4周目には5位へ。7周目にはトップグループのマシンがコースアウトしたことで、4位へ。しかし表彰台へは一歩届かず、4位でレースを終えました。また久保凜太郎は24位でフィニッシュしています。
シリーズ第4戦は岡山国際サーキットで、6月23日(土)~24日(日)に開催されます。