NURBURGRING 24H RACE

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2023.04.12

選抜SUBARUディーラーメカ、2023年NBR 24時間に挑む

3月中旬にドイツに向けて輸送されたSUBARU WRX NBR CHALLENGEマシンは、4月第1週に渡独したSTIエンジニア達の手によって、15日・16日のニュルブルクリンク長距離シリーズ(NLS)第3戦4時間レースに出場。その翌週末22日・23日には24時間レースのための予選(QF)レースに参加することになっています。連続するNLS戦とQFレースに出場するのは、SUBARU/STIにとっては初めてのことですが、参戦するNBR CHALLENGEマシンが久しぶりの新車であり、パワーユニットもブランニューであるため、万全の準備を期すためこのようなハードスケジュールとなっています。
SUBARU/STIのエンジニア達だけでなく、24時間レース本番のレースウィークにはチームに合流する全国のSUBARUディーラーから選抜されたディーラーメカニック8名も、現地からの朗報を心待ちにしています。今回現地に派遣されるSUBARUディーラーメカニック達は、2022年に開催された選考会を勝ち抜いた精鋭です。その後、12月に富士スピードウェイで行われた研修会でみっちり三日間、座学と実際のレースカーを目の前にした実地研修を受けています。普段は、各地のSUBARUディーラーでお客様のクルマの点検・整備を担当する彼らですが、レースでは確実な作業は当然ながら、迅速で正確な判断と厳しい時間管理が要求されます。ここでは、選考会と研修会の様子を紹介し、彼らがNBR CHALLENGEプログラムに挑む覚悟や意気込みなどをお伝えしましょう。
■11月某日派遣選考会

この日の朝、会場に集まったのは、北は北海道スバル、南は南九州スバルまで合計22社22名のメカニック達です。それぞれスバル1級整備士資格をもつ勤続10年以上のベテランメカで、所属ディーラー内の選考に残った代表選手です。選考会は、ふたつのグループに分け、実技審査、集団面接を行いました。実技は任意に組み合わされたふたり一組で、レースカーの各部チェックとタイヤ交換することが求められました。STIの沢田拓也監督は、「今回は、コミュニケーション能力を重視」すると審査チーム内に宣言しており、審査員となったSTIのコアメンバーが見守る中での作業です。緊張で手順を間違える候補者もいましたが、それよりもリカバリーやパートナーへの気配りなどが見られていたようです。面接では、候補者が予想していなかった質問に戸惑いながらも、必死に切り返す場面が見受けられました。厳正な審査を経て、次の8名が選出されました。北海道スバル茅ヶ迫雅弘、宮城スバル髙橋和也、山形スバル鈴木亮祐、福島スバル柳沼陽一、富士スバル大塚靖久、千葉スバル佐藤晃太、東京スバル三井雄太、京都スバル中西慶光。
■12月14日〜16日研修会(富士スピードウェイ)

約1ヶ月ぶりに8名のディーラーメカニックが富士スピードウェイに勢揃いしました。肌寒い天候ながら、冠雪した富士山が見下ろす中、研修会が実施されました。まずは、アイスブレークとして座学の前に先に自己紹介を行いました。座学でNBRプロジェクトのヒストリーや目的、新型車両のメカニズム紹介、現地での作業詳細が伝えられ、派遣メカ達は聞き逃すまいと真剣な表情でレクチャーに臨みました。その後、STIのコアメンバーと交流することで、一気に親近感が増してきたようです。翌日は、走行テストをしながらの研修で、NBRマシン特有の機能、標準のWRX S4と異なる点、メンテナンス上の注意点などを学びました。さらに、タイヤ交換の練習やタイヤウォーマーの使い方、走行後タイヤの測温や内圧計測も体得します。目がまわるような新体験の三日間だったはずですが、ディーラーメカは全員がほどよい緊張の中、しっかり役割を理解して解散となりました。
選考会では審査員のひとりとして参加し、レース現場ではチーフメカニックとしてディーラーメカと作業を共にするSTI車両実験部の藤岡眞史は、次のように語っています。「選考会では、チームに入って作業していただいている姿を想像しながら、皆さんの動きを拝見していました。現地では、私が一番皆さんと過ごす時間が長いはずですから。それぞれベテランの皆さんは、作業スキルもコミュニケーション能力も高く、私の方が圧倒されるくらいでした。なので、甲乙つけ難いなと思う反面、とても安心感がありました。また、実際に研修会でお会いすると、選考会では見切れなかった気持ちの高さを実感し、改めて頼もしいと感じました。研修会では、NBR車のメンテナンスマニュアル的な資料をお渡ししてあり、ドイツに渡る前に十分作業手順や整備のポイントなどを予習してきてもらえると思っています。皆さんと共に今年のニュル24時間を戦えることを楽しみにしています」
また、派遣ディーラーメカニックとして選抜され、研修会にも参加した京都スバルの中西慶光は、「研修会では、初めて新型レースカーに触れることができましたが、タイヤの太さとブレーキキャリパーの重量の軽さに驚きました。また、FA24エンジンを搭載するのは初耳だったので、ワクワク感はマックスとなりました。研修会以降は、もっぱらイメージトレーニングを繰り返しています。派遣される8名の仲間で、連携しながらピットワークをこなしている姿を想像しながら、手順を予習しています。4月に入って、真新しいNBR用耐火オーバーオールが届き、さらにワクワク感は強くなっています。24時間レース本番まであと約1ヶ月となりましたが、ニューマシンで新たなクラスに挑むチームのクラス優勝に貢献し、その経験を店舗や会社(京都スバル)に還元したいと思います。そして、お客様に喜んでいただける整備スキルをしっかり身につけて帰りたいと考えています」と、渡独前の意気込みを語りました。
SUBARU/STIと共にNBR 24時間レースに挑むSUBARUディーラーメカニックの活躍にご期待ください。
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