NURBURGRING 24H RACE

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2023.05.25

SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2023は、クラス2位完走

5月21日(日)16時、235,000名もの観客を集めた第51回ADACニュルブルクリンク24時間レースのチェッカーフラッグが振られ、SP4Tクラスにエントリーした114号車SUBARU WRX NBR CHALLENGE 2023(カルロ・ヴァンダム/ティム・シュリック/山内英輝/井口卓人)は、途中トラブルで修理に長い時間をロスしたものの、24時間で総周回数114周(走行距離約2,893km)を走破し、総合77位、SP4Tクラス2位で完走を果たしました。
新型WRX S4をベースにニュルブルクリンク24時間レース仕様に改造した本年の出場車両は、新たにSTIがチューニングを施したFA24型水平対向2.4L DOHCターボエンジンを搭載し、2022年10月にシェイクダウンしたばかりのブランニューカーです。4月に現地で行われたニュルブルクリンク長距離レース(NLS)、ニュルブルクリンク24時間レース予選レースに出場し、全長25.378kmコースの走行マイレージを蓄積し、準備を進めてきました。しかし、5月第3週のレースウィークでは、18日木曜日の予選からエンジン冷却水経路の問題があり、なかなか思い切ったタイムアタックと連続走行がままなりませんでした。それでも最終予選のQ3では、施した対策が機能し、トラブルフリーで走ることができました。その結果、予選で記録したベストタイム8分56秒622は、総合51位SP4Tクラストップと記録されています。ただし、決勝レースはクラス別グループ編成に組み替えられるため、114号車SUBARUは、最速カテゴリーであるFIA GT3車両が集まるグループ1(32台)、カップカー、GT4、TCRなど改造ツーリングカーのグループ2(51台)に続く、量産車ベースのグループ3(47台)の最前列フロントロウからスタートすることになりました。
5月20日(土)16時に決勝レースはスタートしました。114号車SUBARUのスタートドライバーは井口卓人です。順調な滑り出しで、その後ヴァンダム、シュリック、山内とバトンを繋いで行きました。しかし、スタート後5時間が経過した21時過ぎ、最初のトラブルが発生しました。オルタネーターが焼きつきを起こし、発電できない状態となって井口はピットインしました。なんとかピットに戻って来られたため、当該部品を交換して再スタートしました。このような小トラブルがあったものの、レース折り返しの21日午前4時には、スタートから33ポジションアップを果たす51位につけています。
しかし、21日午前6時、ヴァンダムがバックストレート手前でコントロールを失ってガードレールに接触。そのままスロー走行でピットに戻ってきました。また、エンジンは排気漏れによって出力低下を起こしており、サスペンションや駆動系など損傷部分の修復とともに、スペアエンジンに交換する作業を実施することとなりました。さらに、車載映像からクラッシュ直前に車体挙動の急激な変化が見られたため、各部を検査したところ、サスペンションアームに取り付けられているスタビライザーブラケットのボルトが欠損しており、センサーからのデータと合わせて、スタビライザーが外れたことでコントロールを失ったものと判明しました。全ての作業が完了するのに4時間半の時間がかかりましたが、午前11時過ぎにはコースに戻っていきました。その後はトラブルもなく、快調に失ったポジションを取り戻すべくプッシュし、一時15周離されたSP4Tトップの車両を追い上げました。しかし、16時のチェッカーまでに逆転までは叶わず、2周差のクラス2位でレースを終えました。
STIのチーム総監督である辰己英治は、「新エンジン、新車での出場となりましたが、トラブルも多く、SUBARUファンの皆様のご期待通りの結果にはなりませんでした。改めてニュルブルクリンクは難しいレースだということを痛感しました。それでもドライバー達やメカニック、エンジニアの皆が全力で対処してくれ、最後にチェッカーフラッグを受けられたことには感謝します」と語っています。
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