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2024.09.26

WRX NBR CHALLENGE 2024、富士でチェック走行

9月25日、初秋の富士スピードウェイにてSTIチームによる走行テストが行われ、8月末に日本に戻ったばかりのSUBARU WRX NBR CHALLENGE 2024が走りました。
テストは、本年のニュルブルクリンク24時間レースに出場したままの仕様で、公式予選の際に発生したブローバイガスと共にエンジンオイルが規定量以上に排出されたトラブルを検証するのが主目的でした。現地で予選1回目に使用したエンジンを使い、配管やオリフィス(オイル流量調整のためのパーツ)などの条件をトラブル発生時に戻しテストを実施したところ、同様に多くのオイル排出が認められました。
一般的にブローバイオイルが急増するのはエンジン内部に何らかの破損やトラブルがある場合が多く、現地では大事をとってエンジン交換とパイプ類の配管を変更し、その後は同様なトラブルは発生していませんでした。今回のテストにより、やはりトラブルはエンジン本体のものではないことが明確となっています。
STIの沢田拓也監督は、「まずはニュルで起きたトラブルを検証し正しい対策をしておくことが肝心なので、トラブル原因がほぼ絞られたのでまずは安心しています。来シーズンの車両の仕様については、まだこれから議論や試作品のテストなどを経て固めていくことになりますが、一方でSTIのNBR活動は社員エンジニアの現場力養成という目的も持っています。エンジン担当がシャシーについて深く知ることや、その逆もあり、普段モニターに向かって設計しているエンジニアがサーキットではタイヤのケアなどシャシーの運用に携わったりすることも大事です。その上で、少数精鋭のNBRチームが編成できれば理想だと考えています。そのため、今回から若手のエンジニアにテストに参加してもらい、現場力の育成を試みています」、と語っています。
今回のテストは、曇り空の下で行われました。気温は23度前後と肌寒いと感じるほどの環境です。午前9時50分からの1回目の走行は完全にドライコンディションでしたが、11時30分からの二度目の走行は雨が降り出し、一時路面はダンプ(湿っている)状態でしたが、フルに時間を使ってテストを実施しました。
今回ステアリングを握った久保凜太郎は、「ちょうど去年の今頃、このクルマの開発テストに参加させてもらったので、一年振りにここでこのクルマを走らせることができて、正直嬉しいです。あの時はまだクルマは荒削りでしたし、僕自身もまだニュルで走れるかがはっきりしていない時期でしたけど、その後(佐々木)孝太さんと共にこのクルマの開発・育成に携われて良かったです」、と感想を語ってくれました。
「今日は短い時間でしたけど、ブレーキについても全く不安なかったですし、とっても気持ち良く走れました。また、ストレートでは排気量の大きいクルマには届きませんでしたけど、コーナーではどのクルマ(スポーツ走行だったため、3Lクラスやそれ以上のマシンも多い)よりも速かったんじゃないかな、走っていてホント楽しいです」、と続けました。
STIでは今後も数度のNBR車走行テストを実施し、車両とチームの育成を継続していく予定です。
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