
全日本ラリー選手権第4戦はすべての競技日程を終了。優勝は新井敏弘/田中直哉、2位には新井大輝/伊勢谷巧、3位に炭山裕矢/保井隆宏と、新旧SUBARU WRX STIがトップ3を独占しました。
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競技最終日に残されたのは、ふたつの林道SSと特設ステージをそれぞれ2度走行する計6SS。林道SSはデイ1に比べてハイスピードで、ダウンヒルが多いことが特徴となっています。僅差の総合2番手からなんとか追い上げたい炭山は、この日最初のSS9でハーフスピンを喫し、さらに後半でもマシンを傷めてペースを上げることはかなわず。一方、首位を行く新井(敏)は後続とのタイム差を見ながらラリーをコントロールし、今シーズン2勝目を獲得しました。この日、光る走りを見せたのは、前日を6番手で終えた新井(大)。SS9とSS10、SS13、SS14の計4SSでベストタイムをたたき出す速さを見せ、最終的に総合2位に浮上、親子で1-2フィニッシュという快挙を成し遂げました。
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SUBARU勢は新井(敏)、新井(大)、炭山という順で表彰台を独占。前日3番手の勝田範彦/足立さやかは、サービスでマシンの調整に時間がかかり、サービスアウトのタイムコントロールに3分遅着して30秒のペナルティを受け、総合6位に。また前日リタイアを喫した鎌田卓麻/市野諮はペースをつかめず、6〜7番手のタイムを出すにとどまりました。
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優勝した新井(敏)は、「第3戦では優勝を逃していることもあって、ぜひここで勝利を獲得したいと思っていました。最終日は追ってくるドライバーのタイムを見ながら、無理にベストタイムを狙ったりせず勝つことを優先しました。グラベル(未舗装路)ラリーは連戦なので、次も勝てるように気を引き締めたいと思います」と、第5戦福島に向けても前向きなコメントを残しました。
ディーラーメカニックコメント「正確であることの大切さを学べました」
SUBARUチームアライ ディーラーメカニック
横井 洋平(よこいようへい) 33歳
北海道スバル株式会社 白石店サービスエンジニア サブリーダー メカニック歴13年
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今年のニュルブルクリンク24時間に参加したメカニックが同じ会社の先輩にいたため、それがきっかけで応募したという横井。左フロントの足まわりを担当し、タイヤ交換やサスペンションのアライメントなどをこなしました。「普段の業務でやっていないことも、とても勉強になると先輩から教えられて、参加してみようと思いました。時間が限られているため、その中でいかにチームの力を合わせてマシンを修復するかという、時間に対する状況判断が問われる場面もありました。自分の担当外の部分も、力を合わせてどこまで仕上げるか、そしていかに正確な仕事をするかという大切さを学びました。優勝争いしている現場は厳しいものでしたが、結果に少しでも貢献できたとすれば非常にうれしいです」とコメントしました。
グラベルラリー連戦となる第5戦は、7月23日(木)〜26日(日)にかけて開催される『がんばろう! 福島MSCCラリー2015』(福島県東白川郡棚倉町)です。今シーズンここまで全戦を制しているSUBARU勢の活躍にご期待下さい。