2018.07.01 - 全日本ラリー選手権第6戦 Sammy ARKラリー・カムイ レグ2
SUBARU勢、2戦連続1-2-3フィニッシュを達成!
7月1日(日)、全日本ラリー選手権第6戦2018 Sammy ARKラリー・カムイはすべての競技日程を終了し、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉が今季3度目の優勝を達成しました。2位は、3番手からスタートした勝田範彦/石田裕一、3位に鎌田卓麻/市野諮が入り、SUBARU勢が前戦に引き続き表彰台を独占する強さを披露しました。

前日と打って変わって雨の落ちる中でのラリーとなった2日目、選手の誰もが警戒していた22.91kmのORCHID(SS8/10)は滑りやすい路面で、多くのドライバーがリタイアを喫する難しいコンディションとなっていました。最初のステージとなるSS8、先頭走者となった鎌田は雨の影響で路面を覆う泥に行く手を阻まれ、SSベストタイムの勝田から10.8秒遅れの3番手タイムに沈み、新井に逆転を許してしまいます。さらに鎌田は続くSS9、イン側にあった石でタイヤをパンクさせてしまい、さらにタイムロスを重ねることに。SS9までを終えた段階で新井、勝田、鎌田の順にポジションが入れ替わり、首位の新井と2番手の勝田との差は10.5秒、3番手の鎌田は新井との差が39.5秒に開いていました。
残された2SSは、SS8の再走ステージとなるSS10を勝田、SS9の再走ステージSS11を新井がそれぞれ制する結果となりました。上位陣の総合順位に変動はなく、新井は今シーズン3度目の勝利を飾ることに成功、第4戦から3連勝を挙げ、シリーズランキングトップの座を固めています。2位は勝田、3位には鎌田が入り、SUBARU WRX STIがトップ3を独占する結果でラリーを終えました。

この日の観戦ステージはロングSSのORCHID(SS8/10)に設けられ、天候が悪いにもかかわらず多くのギャラリーが観戦に訪れました。また、蘭越町のラリーパークでも、雨の中ファンが集まり拍手で選手を送り出す光景が見られました。

担当車両:itzz DL SYMS WRX STI
三宅 貴也 30歳
大阪スバル株式会社 和歌山店 メカニック
メカニック歴10年
3年ほど前に、ディーラーメカニック派遣プロジェクトでTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZレースにメカニックとして加わったことがあるという三宅ですが、ラリーへの参加は初めて。同じ会社ですでに参加した先輩から薦められたことと、自分のメカニックとしての腕を試すため挑戦してみたいというのが応募のきっかけとのことです。
「とにかく限られた時間のなかで、いかに効率よく整備を行うかという点については考えさせられましたね。時間があっと言う間にすぎるので、考えるより先に行動するくらいの気持ちで臨みました。足まわりの点検や増し締めなどの作業に加え、アライメント計測やロワアームの交換、リヤのドライブシャフトの交換など色々な作業を手伝わせていただきましたが、あらためて、限られた時間のなかで整備を終わらせるというすごい現場だなと思いました。普段のWRXとは競技車両なのでもちろん違う点はありますが、整備の手法などは勉強になった点もあります」
店舗に戻った時、後輩たちに伝えたいのはチームワークの重要性だと三宅は言います。
「環境が普段と異なるなかでもテキパキと作業をこなすためにどう行動するか、チームのメカニックさんたちが動いている中で、自分たちで何ができるかを考えて行動するか、といった点は勉強になりました。店舗に戻って後輩に伝えながら、後輩にもそれを目指してもらえたらありがたいですね。今回はあっという間の3日間で、そのなかで勝手が分からないこともありましたが、もしまた参加することができるなら、さらに色々なことをこなせるようになりたいです。私自身もまだまだ勉強しなければなりませんが、いつかニュルなども目指せるようになっていけたらなと思います」