
昨年までBRZともてぎの相性は最悪で、毎年苦戦していました。今回はブレーキング時のリヤの浮き上がりを抑えるためのサードダンパーを装着し、BBSの改良されたホイールを履いて臨みました。すると予選日朝の公式練習ではトップタイム、予選ももてぎでは今までにない4番手が取れました。ドライバーのコメントも良く、もてぎ用にクルマを合わせて来て良かったと思いました。しかし残念ながら決勝ではピットの時間に差が出てしまいました。
レース前には、タイヤはリヤだけ交換でいいのかなと思っていましたが、前半での井口のコメントを聞いているとこのままではダメだということで、4本交換にしました。フロントがそれなりにタレているということでしたし、後半も多めに走らなければならないので、リヤのみ交換は諦めました。前後の車両ともラップタイムにあまり差がなかったし、後半は山内に飛ばしてもらおうということでの4本交換でした。

しかしその交換の時間もありますが、やはり給油時間が長過ぎますね。ライバル勢よりも6秒ぐらい多く掛かってしまいます。ゴール後のタイム差を見ると、その6秒がなかったら優勝か2位でゴールできているんです。そこを何とかしないと、毎回同じレース結果になってしまいます。ポールからスタートして自分たちのペースでガンガン走って、タイヤを4本交換して、SUGOみたいなレースができればいいんでしょうが。あれはうまくいき過ぎたとは思っているんですが、ポール・トゥ・ウィンしかないんですか? ってことになってしまいます。
ですからタイヤメーカーさんにも頑張ってもらって、できるだけタイヤ無交換でいけるような戦いができればありがたい。今回もダンロップさんは頑張ってくれましたが、耐久性についてはまだ性能アップできると思いますから、引き続き協力してやっていこうと思っています。

今のBRZは今年で2シーズンを戦いましたので、来年もこれをベースにして工夫してモディファイして戦います。空力は年間を通して嫌と言うほどやりました。今年の空力は目下解析中です。オフのテストがいつも反省として残ります。また同じところを繰り返すといったようにならないよう、とにかく去年より1か月でも2か月でも早く物事が進められるようにしたいです。そうすれば来季開幕戦での完成度がより違ってくると思います。今年はトラブルもありましたが、クルマの進化という面では良い手応えを感じました。何とか優勝できたレースもありました。今回も結構良いレースができたと思います。得られた成果もありましたし、課題と良いところを解析し、課題はじっくり考えながら早めにスタートを切りたいですし、良いところはもっと伸ばしていきたい。そうすれば来年は今年以上にもっと良いクルマになっていくと思っています。