
4月7日、土曜日に行なわれたSUPER GT の開幕戦、『OKAYAMA GT 300km RACE』の公式練習では、SUBARU BRZ 61号車を井口卓人が多くの時間をドライブしました。タイムは1分26秒189で全29台中でトップタイムを記録しました。
約1時間を経過した時点で、山内英輝にドライバー交代。その直後、雨が降り出し山内はウエットタイヤでの公式練習となりました。
公式練習では本番に向けてのセッティングの確認を中心に行ない、主に変更した空力ボディの確認を行ない、ドライで走った井口からは、手ごたえを感じているコメントもあり予選に期待が膨らみます。
Q1トップを狙い山内がアタック
同日の午後2時45分から3時までの15分間、予選の1回目が始まりました。ドライバーは山内英輝。天候は曇り。いつ雨が降ってきてもおかしくない曇天の中、周回を重ねます。

今季のBRZは、タイヤの温度が上がりにくい傾向が続いており、また、この日の午前で山内はスリックタイヤでの走行ができなかったこともあるのか、徐々にタイムアップを図るアタックでした。
最初は1分39秒台あたりで周回し、翌周は33秒台、そして29秒台というようにラップを重ね、6周目に1分25秒674を記録しました。一時3位までポジションあげましたが、終了間際に1台タイムアップした車両があり、GT300 クラス4位という順位を獲得しました。
上位14台が予選2回目のQ2に進出できますが、上位陣をJAF-GT300 勢が占める結果になっています。コースの特長と相性がいいのか、GT-3勢を押しのける勢いがありました。

その後、午後3時30分から10分間の2回目予選が始まります。SUBARU BRZ GT300は井口がタイムアタックです。今年からGT300 の2回目の予選は5分短縮され10分となったのですが、終わってみれば、この5分が影響した結果になりました。
突然の大雨!Q2はウエットでのアタック
井口がマシンに乗り込み準備を進めていると、なんと当然の大雨です。チームは急遽ウエットタイヤに変更。オフィシャルからもウエット宣言が出され、雨のQ2となりました。
SUPER GTはベストタイムが予選順位ではなく、Q2の結果が予選結果となるので、井口のウエットでのタイム、順位がそのまま決勝の順位になります。ですが、あまりの大雨と降り出したタイミングもあり、ドライセッティングのまま、タイヤをウエットに交換しただけでQ2を走ります。

これは他チームも同じ条件ですが、Q2が終了してみると上位陣はFIA GT-3勢が占める結果になりました。SUBARU BRZ GT300はQ1で4位、さらに上位を狙っていただけに予選10位は悔いの残る予選結果になってしまいました。
山内英輝
「Q1は手ごたえもあってよかったので、自分ではQ1でトップを取るつもりだったのですが、まだ足りてないですね。それはフロントの入りがもう少し欲しいという感じなので、足りない部分は補っていきたいと思います。明日はフロントの回頭性をもう少し上げられるようにして、頑張りたいと思います」
井口卓人
「正直大変でした。今年から時間が短くなったっこともあって、タイヤの温度がなかなか上がらなくて本来のパフォーマンスが出せなかったのいうのが本音です。それと想定外の気温の低さも影響あったと思いますが、とはいえ、今日はレースなのでそうも言えないですね。明日の決勝までに残された時間は少ないですが、しっかりとセッティングやタイヤのコンディションを見極めて戦っていきたいと思います」
渋谷総監督
「Q1はある意味想定内でした。でもQ2は思っていたよりも雨が多いのと、路温が低かったこともあって、タイヤに熱が入らなかったようです。あと2ラップあれば・・・って言ってはいけませんけど。FIA GT-3勢は車重があるので、こうした条件だとJAF-GT勢より熱が速く入りますね。今年からQ2が5分短くなったので、まさにその5分があれば、というタラレバで、JAFーGT勢には厳しかったですね。明日は、晴れで気温も上がるということですから、Q1の結果からもいいところへ行けるのではないかと思います」
明日の決勝は午後2時40分にスタートします。82周で争われるチャンピオンシップ、予選は天気と気温に翻弄されたチームも多かったですが、SUBARU BRZ GT300の奮闘、チームワークにも注目。ぜひ、みなさんの応援をよろしくお願いいたします。