2017.05.08 - TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第2戦 オートポリス
クラブマンでは地元の田中雅裕が健闘。井口卓人&久保凜太郎も着実に進化

2016年4月に発生した熊本地震の影響によって、地域が大きな被害を受け混乱していたこと、またオートポリスの施設にも一部改修の必要性があったことなどから、昨年7月に予定されていた第5戦はキャンセルされました。そのため今回のオートポリスでの86/BRZ Raceの開催は2年ぶりということになります。
阿蘇外輪山の内側にあるオートポリスは、アップダウンの大きなコース設定で、低速から高速までバラエティに富んだテクニカルなハイスピードコースです。数ある複合コーナーは、ドライバーのテクニックが問われることになります。さらに関東・東北はもちろん、関西のドライバーにとっても走行する機会は少なく、プロドライバーか、地元のドライバー以外は経験が少ないのです。そういった様々な要素が絡み合うのが、オートポリスの面白さです。
今回のレースはオートポリスのゴールドカップレースに組み込まれ、5月7日に予選と決勝レースを行う、ワンデーレースでした。
オートポリスでは2016年より、独自にオートポリス86/BRZレースが開催されてきました。基本的にクラブマンシリーズと同じレギュレーションのN0と、少し改造範囲の広いN2の2つのクラスが設定されています。N0は事実上、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Rcae初の地方戦になっています。
その2016年、オートポリス86/BRZレースの初代シリーズチャンピオンに輝いたのが、今回のレースにもエントリーしている#320篠田義仁。2015年から、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Rcaeにスポット参戦をスタートさせ、時として上位に食い込む速さを見せてくれていました。
今回のレースには九州のディーラーを中心に6名のサービススタッフが、レースメカニックとしてCG ROBOT RACING TEAMに参加しました。熊本スバル八代店の永井賢士さん、大分スバル別府店の中島圭博さん、福岡スバル千早店の鈴木渉吾さん、大阪スバル城東店の東山力さん、南九州スバル花ケ島店の萱沼勇さん、山口スバル周南店の古田航さん、の計6名です。

それに対して篠田義仁は、前日の練習走行ではトップ5のタイムを出しましたが、予選では何かがかみ合わず予選13位に終わりました。その他のSUBARU BRZ勢は石川裕剛が24位、#65鈴木祐子が30位、中嶋慎次が34位、、#4片岡照人が35位となりました。
この予選では実に18台がコースレコードをマーク、2年ぶりのオートポリス開催で、その2年間の進化が明確になったといっていいでしょう。
午後に行われた決勝レース、3番グリッドからスタートした田中雅裕はポジションを3つ落してしまいました。その後はレースペースは十分な速さがありましたが、しかしオーバーテイクポイントの少ないオートポリスでは、そう簡単にポジションを上げることができません。田中雅裕は結局7位でレースを終えました。篠田義仁はバトルを繰り広げながら11位、、石川裕剛が26位、鈴木祐子が29位、中嶋慎次が33位、片岡照人は34位となりました。
クラブマンシリーズで予選3位、決勝7位となった#42田中雅裕のコメント
「悔しいですね。スタートで3つポジションを上げる予定が、逆に3つポジションを下げてしまいました。予選は納得のいく結果で、自分としても想定していたタイムが出せたんで、予選3位を取れたんですが、スタートをミスしてしまったんです。このオートポリスのコースは86/BRZだと、オーバーテイクポイントはないので、前のクルマがミスするとか、そういうことが起きないと難しいんですよ。だから余計にスタートのミスが痛かったですね。BRZの表彰台が欲しかったですね。本当に悔しいです」
「悔しいですね。スタートで3つポジションを上げる予定が、逆に3つポジションを下げてしまいました。予選は納得のいく結果で、自分としても想定していたタイムが出せたんで、予選3位を取れたんですが、スタートをミスしてしまったんです。このオートポリスのコースは86/BRZだと、オーバーテイクポイントはないので、前のクルマがミスするとか、そういうことが起きないと難しいんですよ。だから余計にスタートのミスが痛かったですね。BRZの表彰台が欲しかったですね。本当に悔しいです」

プロフェッショナルシリーズもまた、20位までがコースレコードという、驚きの結果が残りました。ビッグマイナー後のE型の登場もありますが、やはりタイヤやブレーキの進化、そして速く走らせるためのノウハウによるものでしょう。
決勝レースは全車クリーンなスタートで、井口卓人は予選と同じ7位のポジションでレースが進んでいきました。3周目、トップグループの2台が接触・リタイヤすると同時に、1台のマシンをオーバーテイク、4位にポジションを上げる。しかしレースペースに苦しみ、そこからポジションを上げることはできませんでした。
久保凜太郎もまた、同じようにレースペースに苦しみ、思うようなレース展開にはなりませんでした。それでも予選12位から最終的にポイント圏内の10位にまでポジションを上げました。開幕戦から見て、競争力は確実に高まっているようですが、勝つためにはさらなる進化が不可欠のようです。
プロフェッショナルシリーズで予選7位、決勝4位となった#88井口卓人のコメント。
「予選もミスがあったわけではないし、自分としては目標としていた2分12秒前半というタイムが出せたので、その点は良かったんですが、周りのクルマが予想以上にタイムアップしてきた、という感じですね。そういう状況の中でも、決勝レースでは順位を上げることができて、いいレースができたと思います。われわれとしては苦しいレースが少し続くかもしれないんですが、我慢しながら少しでもいいポジションを確保して、シーズン後半に繋げていければと思っています」
「予選もミスがあったわけではないし、自分としては目標としていた2分12秒前半というタイムが出せたので、その点は良かったんですが、周りのクルマが予想以上にタイムアップしてきた、という感じですね。そういう状況の中でも、決勝レースでは順位を上げることができて、いいレースができたと思います。われわれとしては苦しいレースが少し続くかもしれないんですが、我慢しながら少しでもいいポジションを確保して、シーズン後半に繋げていければと思っています」
クラブマンシリーズ、プロフェッショナルシリーズともに、少しずつE型へのセッティング・ノウハウも確立しつつあり、トップの選手に全体が追い付いていく様相となっています。これからの暑い季節に向けて、レース全体が熱く盛り上がっていくのは間違いありません。
次戦、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第3戦は6月3日(土)~4日(日)、富士スピードウェイで開催されます。
次戦、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 第3戦は6月3日(土)~4日(日)、富士スピードウェイで開催されます。