2017.07.31 - TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race第5大会 十勝スピードウェイ(第5・6戦)
2レース制の十勝ラウンド、第6戦で手塚祐弥が今季初優勝

しかし今回は、変則的な2レース制で、予選は1回だけで第5戦のスターティンググリッドが決まります。第6戦のスターティンググリッドは、第5戦のレース中のベストラップ順で決まるという、ユニークなシステムです。ちなみに昨年までの十勝サーキット開催は、オートポリスと同様にシリーズポイントは約1.5倍でしたが、今年は通常と同じシリーズポイントが2レースある、という形になっています。
エントリー台数は、クラブマンシリーズが27台、プロフェッショナルシリーズが26台の、計53台。これは十勝スピードウェイでの開催としては、最多です。またクラブマンシリーズのエントリー台数が大幅に増えたことがトピックスといえるでしょう。
そのうちSUBARU BRZ勢のエントリーは4台です。クラブマンシリーズは、復調を兆しを見せる#75手塚祐弥と、今年は全戦にエントリーする予定の#14鈴木祐子の2名。プロフェッショナルシリーズはCG ROBOT RACING TEAMの2台、#87久保凜太郎と#88井口卓人で、ここ2戦は不調に陥っており、巻き返すキッカケを掴みたいところ。

土曜日の予選、クラブマンシリーズでは手塚祐弥が5位、鈴木祐子が23位となりました。5位とはいうものの、手塚祐弥はポールポジションから、わずか0秒197遅れという僅差で、いよいよ本来の速さを取り戻しつつあることを感じさせました。第5戦決勝レースでも、その勢いそのままにオープニングラップの1コーナーで4位へ、そして激しいバトルの末に3位へとポジションを上げていきました。チェッカーフラッグを3番目に受けたものの、その後にバトル中の接触に対して、レースタイムに30秒加算のペナルティが与えられ、最終的には11位となった。また鈴木祐子はスタートをミスするなど、トラブルもあって26位でレースを終えました。
レース中のベストラップによって決まる第6戦のスターティンググリッドは、手塚祐弥が見事にファステストラップを記録し、ポールポジション。鈴木祐子は23位となりました。

第5戦決勝レースは、翌日に第6戦が控えており、またオーバーテイクが難しいコースということもあり、全体的には慎重な印象。2人のドライバーはそれでも確実にポジションアップを狙い、最終的に井口卓人は5位、久保凜太郎は11位。第6戦のスターティンググリッドは、井口卓人が8位、久保凜太郎は17位という結果になりました。
翌日、日曜日に行われた第6戦。クラブマンシリーズは手塚祐弥がポールポジションから、そのまま一度もトップを奪われることなく、今シーズン初優勝をゲット、ポール・トゥ・ウィンを達成しました。ライバルを少しずつ着実に引き離していく、強さを感じさせるレース運びでした。鈴木祐子は23位スタートから、18位でフィニッシュしています。

「第3戦富士スピードウェイが終わってから、タイヤのマネージメントのことについて、いろいろと勉強してきたんですよ。どうしてもタイヤへの負担が大きくなってしまうので、それを改善できないだろうか?? それでいろいろと試してみて、クルマのセッティングからドライビングスタイルまで見直したのが、今回のレースで生きたと思います。これからの後半戦もしっかり勝っていきたいと思います」
プロフェッショナルシリーズの第6戦は、やはり第5戦とは異なり、激しいバトルがあちこちで行われる展開となりました。レースはスタート直後の1コーナーでの多重クラッシュによって赤旗中断、セーフティカー先導による再スタートとなりました。
トップグループは4台で、井口卓人は5位を争うセカンドグループでレースを展開しました。激しいバトルの中でポジションのやりとりがあり、井口卓人も8位スタートから一時は6位にポジションを上げたものの、最終的に7位となりました。17位スタートからの追い上げに期待された久保凜太郎は11位となり、惜しくもポイントゲットなりませんでした。

「スタートから結構荒れたレースで、赤旗・再スタートになってしまいました。そういう中でラッキーでポジションを上げることができました。オーバーテイクしにくいコースなので、無理に仕掛けた人が失敗するとポジションを落してしまったり、集団の中は激しかったですね。ボクのレースペースもそれほど良くはなかったんですが、細かくマシンは進化させることができてきたので、次戦以降につながる収穫のあるレースになったと思います」
次戦、第6大会は、86&BRZにとって聖地ともいえる富士スピードウェイに場所を移し、9月1日(金)~2日(土)で開催される予定です。