GRC

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RACE REPORT

2017.05.03 - GRC第1戦 メンフィス・インターナショナルスピードウェイ
GRC開幕戦でSUBARU WRXが好走
レッドブル・グローバル・ラリークロス(GRC)の開幕戦は、4月28日(金)〜29日(日)にテキサス州メンフィス・インターナショナル・レースウェイのオーバルトラック内特設コースにて開催されました。気温30°C以上、湿度88%と、メンフィスらしいの蒸し暑い天気でした。 1.18マイル(1.89km)コースはオーバルトラックの一部が組み込まれ、舗装82.7%、ダート17.3%という構成でした。これはGRCの歴史上最も長く、そして車速が高いコースのひとつで、ダートのテーブルトップ型ジャンプとターン6と10の間に設けられたジョーカーラップを含んでいます。ジョーカーラップは、約2秒をセーブできると予測されていました。路面は、週末を通してドライでした。
今シーズンは、トップ6の予選フォーマットが廃止され、3ヒート制が導入されることになり、各ヒートレースで準決勝のスターティンググリッドを決めるためのポイントを獲得することができます。また、今回のメンフィスでは、ラストチャンス予選(LCQ)は行われないことになりました。全チームが、長いオフシーズンをマシン開発に費やし、待ちに待った開幕戦に集まっています。このレースは、SUBARUラリーチームUSA(SRTUSA)を構成するバーモント・スポーツカーが開発したSUBARU WRX STI 「VT17x」車のデビューイベントとなりました。今年のSRTUSAは、55号車クリス・アトキンソンと18号車パトリック・サンデルの2名のドライバー体制で戦うことになっています。今回、サンデルにとってはSRTUSAデビューレースですが、アトキンソンにとっては4回目のGRCレースウィークとなりました。今年からアトキンソンは、SRTUSAのレギュラードライバーとなっています。
1日目のプラクティスでは、SRTUSA車はトラック全体で安定したペースで走行し、トップ4に残りました。予選では、パトリックは不運にも 早い段階で右フロントタイヤがパンク。後にそれは、コース上の破片 (釘)を拾ったものと判明しました。アトキンソンは、力強い走りで予選タイム6位となりグループ中位のポジションを確保。彼は、「良い周回だったと思います。予選で6位は悪くないが、ヒートではP1を取りたいね」と威勢良く語っています。ヒート1A(4台)では、アトキンソンが素晴らしいスタートを切りリードを奪いました。サンデルは、シフトトラブルによりスタートでやや出遅れます。カボット・ビハム(フォード)がジャンプでアトキンソン車をヒットし、横方向にプッシュ。この接触によってアトキンソン車はパンクしてペースを失い、3位に終わります。一方サンデルは、最終ラップにハードプッシュで2位まで上がり、レースリーダーのスティーブ・アーピン(フォード)を攻めたのの、パスするには至りませんでした。結局アトキンソンは3位、サンデル2位でヒートを終えています。満足そうなサンデルは、「僕は4位から2位まで上がることができ、周回ごとにアーピンとのギャップを縮めてられました。結局彼をぬくことはできませんでしたが、良いレースができたしポイントを取れました」と語っています。
2日目のプラクティスセッションでは、アトキンソンはフォルクスワーゲン車とほぼ同等のタイムをマークし、サンデルもアトキンソンと僅差でした。その後、アトキンソンはヒート2A、サンデルはヒート2Bを戦いました。アトキンソンは素晴らしいスタートを切り、リードを奪って序盤に他の3人ドライバーを引き離して独走。トラブルなくこのヒートで勝利を収めています。これはアトキンソンの最初のヒート勝利であり、これでチャンピオンシップポイント7を獲得しました。アトキンソンは、「これまでで最もクリーンなレースだったので、大満足です。いいスタートが切れました。チームのみんなは、オフシーズン中にローンチシステムを改善するために本当に頑張った。僕もスタートを何回も練習してきました。うまくいけば、この後も少し有利に戦えると思う」と語っています。一方サンデルは、難しいスタートとなり、4番手で第1コーナー1へ。最初のラップにエリクソン(ホンダ)の直後を走ったため泥がインタークーラーを塞ぎ、出力ダウン。エリクソンをパスできずに5位でヒートを終えました。次にサンデルはヒート3A、アトキンソンはヒート3Bを走りました。サンデルは、2台のホンダを相手に良いスタートを切りました。サンデルはジャンプ手前で2位に浮上。さらに2周目にジョーカーラップを取り、最終ラップにトップのエリクソンに接近したものの、パスできずに2位でフィニッシュしました。サンデルは、「スタートがうまくいき2位まで上がれました。セバスチャン(エリクソン)のホンダといい勝負ができましたね。僕たちのペースは徐々に上向いていると思う」と語った。しかし、ヒート3Bではアトキンソンは後方に封じ込められ、5位で終えています。
その後、サンデルは準決勝A、そしてアトキンソンは準決勝Bを戦いました。サンデルは5位で第1コーナー1に飛び込みましたが、その後リアをタイヤバリアにヒット。そのあとアーピンがペナルティを課せられたため4位に浮上し、そのままフィニッシュしました。「2列目でスタートし、ギャップを縮めて2位と3位の後ろまで接近できました。僕たちは確実に進歩していると思います。決勝にはこの勢いで臨みたいですね」と、サンデルは語りました。アトキンソンのスタートは悪くなかったものの、ステアリングホイールのトラブルで4位に後退してフィニッシュしています。
決勝レースでは、SRTUSAの2台は最後列からスタートしました。序盤にサンデルはアトキンソンのインに飛び込みましたが、アウトからアーピンがアトキンソンを押したことで、SUBARUの同士接触が発生してしまいます。かなり厳しいショックによってサンデル車のタイロッドは折れ、リタイヤを強いられます。全車がグリッドに整列し、レースは再スタートしました。アトキンソンは7位を走り、4周目にジョーカーラップを利用して6位に上がると5位に迫りましたが、残り2周で電気系トラブルが発生。残念ながら、彼もリタイヤとなりました。アトキンソンは、「チームはかなり進歩したと言えるでしょう。初ヒート勝利を経験したし、良いペースを掴めました。最終日の午後は、不運だったがニューカーには(このような初期トラブルは)つきものだ。次のルイビルでレベンジを狙います」と語っています。またサンデルは、「最初のコーナーに入ったらすし詰めの状態で、クリス車が僕のホイールに当たってしまったのです。他の全ては良いフィーリングだったし、この週末でかなり進化したと思う。総じて良い週末だったね。今後は、もっといい結果が残せるはずです」と話していました。

RACE RESULT

2017.04.29 - MEMPHIS, TN
第1戦 メンフィス・インターナショナルスピードウェイ
POS No. TEAM DRIVER LAPS DIFF TOTALTIME BEST LAP
2 34 Volkswagen Andretti Rallycross Tanner Foust 10 0.431 10:14.521 59.000
3 00 Loenbro Motorsports Steve Arpin 10 1.453 10:15.543 1:00.504
4 24 Honda Red Bull OMSE Mitchell deJong 10 6.304 10:20.394 1:00.044
5 16 Honda Red Bull OMSE Oliver Eriksson 10 30.409 10:44.499 1:00.098
6 2 Bryan Herta Rallysport Cabot Bigham 9 1 LAP DNF 1:06.855
7 93 Honda Red Bull OMSE Sebastian Eriksson 9 1LAP DNF 1:01.917
8 55 Subaru Rally Team USA Chris Atkinson 7 3LAPS DNF 1:00.831
9 18 Subaru Rally Team USA Patrik Sandell DNF
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