2017.06.12 - GRC 第4戦 トンプソンスピードウェイモータースポーツパーク
アトキンソンが第4戦で3位表彰台を獲得
6月3日(土)〜4日(日)に行われたレッドブルグローバルラリークロス(GRC)のトンプソン大会は第3戦・第4戦のダブルヘッダーで、スバルラリーチームUSA (SRTUSA)のクリス・アトキンソンが第4戦でシーズン初となる3位表彰台を獲得しました。
SRTUSAチームのヘッドクォーターが近くのバーモント州にあることから、今大会は彼らにとってホームゲームのような大会になりました。既存のオーバルコースとサーキットの一部を混ぜたトラックを使うのはGRC史上初でした。そして今まで一番ダートが多いコースになりました。アトキンソンは「トンプソンはバーモントスポーツカーにとってホームグラウンドのようなトラックですから楽しみです。スバルの中枢なので、スバルファンたちとチームのために 決勝まで一生懸命戦いたいです」と大会に向けた抱負を話していました。
週末の気温は15~20℃と、この季節にしては涼しく、時折雲が広がるものの天候は晴れ、ドライコンディションで大会が進んできました。前戦ルイビル大会からたったの1週間後の開催ということもあり、今大会に向けてチームが準備できる時間は限られていました。
4日(土)、第4戦のウォームアップでサンデルは8位、アトキンソンは2位になりました。予選では、サンデルは再びターボのトラブルを感じてピットへ。アトキンソンは50秒台のタイムを記録し、ポールシッターと約0.5秒差で5位を獲得しました。
ヒート1Aでサンデルはいいスタートを切りましたが、他のマシンと接触。ハードプッシュで早めにフォードの#14オースティン・ダインを抜くと、それからフォードの#2カボット・ビガムに徐々に迫っていきました。残り3周でジョーカーラップを選び2位に浮上することに成功。しかし次のラップで#2ビガムもジョーカーラップを取り、再びサンデルの前に出ました。最終的に3位となったサンデルは「いいスタートを切 って、3位でいい走りできていました。車のフィーリングは良かったし、次のヒート前に微調整をするのでもっといい走りができると思います」とコメントしました。
ヒート1Bに登場したアトキンソンは5位。走行後、「難しいヒートになりました。ペースも良かったし、いいラップタイムを記録しましたが、追い抜くことができませんでした。車のフィーリングやバランスはいいし、5位は次のヒートのグリッドポジションを考えれば悪くない結果ですのでポジティブにとらえたいと思います」と話しました。
その言葉どおり、アトキンソンはヒート2Aでグリッドポジションを巧みに生かして最初のターンで3位まで上がりました。フォードの#14ダインとホンダの#24ミッチェル・デジョンは2周目で 、サンデルは3周目でジョーカーを取りました。アトキンソンはトップから7.2秒差の5位を走っていましたが、最終ラップでジョーカーを取ると2位に浮上し、トップを走る#41スコット・スピードと0.5秒差でフィニッシュしました。アトキンソンは「僕たちはヒートの結果に大満足です。スタートの時少し後ろを走っていましたが、他のライバルがジョーカーを通った後、いいラップタイムを重ね、ギャップを縮められました。最終的にスピードと僅差でフィニッシュできて嬉しいです。車のフィーリングはいいし、かなり満足しています。セッティングの変更をすることもないと思います。もうプッシュするだけです」と話しました。
豪雨の予報が出ていたため、ヒート3はキャンセル。 準決勝でスバルドライバーの二人はそれぞれ好スタートを切りました。ターン1を通過して3位と4位になると、最初の数ラップでかなりの接近戦が展開されました。ホンダ勢とフォードの#14ダインは早めにジョーカーラップを選択。サンデルはホンダに続いてジョーカーラップを通過しました。最終ラップまで2位を走っていましたが、その後#00スティーブ・アーピンがジョーカーを使って1位に上がった結果、サンデルは3位に後退。残り2周でアトキンソンがジョーカーラップを取り2位へ。サンデルは4位に後退しましたが、最終ラップでサンデルは見事にホンダをパス。アトキンソンは2位、そしてサンデルが3位になりました。アトキンソンは「僕たちにとっていい準決勝になりました。かなりいいレースができたし、ジョーカーで数ポジションを上げることができたので、僕たちの作戦は良かったと思います。決勝に向けていいスタートポジションを獲得したので、こちらもいいレースができると期待しています」と言いました。サンデルは「ヒート全体はいい勝負になりました。決勝に向けていいポジションを手に入れたので満足です」と語りました。
決勝で2人は好スタートを切り、1周目が終わるところでアトキンソンが3位に、サンデルが5位になっていました。サンデルは4周目からジョーカーを使うまで#41スピードと見ごたえのあるバトルを展開しました。アトキンソンは、4番手から迫る#24デジョンを払いのけながら、2番手の#00アーピンを猛追。そしてトップを走っていたフォードの#34ファウストが6周目にタイヤバリアにヒットし、リタイヤになったことで、#00アーピンがトップに。アトキンソンは2番手に上がることとなりました。終盤まで競り合いは続き、最終ラップで#41スピードがジョーカーラップを使ってアトキンソンの前に出ましたが、アトキンソンは3位でフィニッシュでき、SRTUSAのシーズン初となる3位表彰台を獲得しました。サンデルは5位で完走しました。
レース後 アトキンソンは「嬉しいです。やっと表彰台を獲得できました。僕の最初の表彰台フィニッシュです。チームがこんなに一生懸命働いてくれて、大きく一歩前進できたと感じられて、最高の気分です。目標としていた、トップグループと戦えるポジションで走ることができました。彼らの後ろで離されずに走れたら表彰台まで上げることができるかもと思い、できるだけ速く走れるように集中しました」とコメント。サンデルも「いい決勝になりました。スタートのポジションはそんなに良くありませんでしたが、最初の2〜3コーナーでいい走りができましたし、#41スピードがジョーカーを取るまで彼の真後ろに走ることができました。スバルチームとクリスが手に入れた結果をとても喜んでいます。これからもこのような結果を続けるためのいいベースを手に入れたと思います。」と述べました。
バーモントスポーツカーチーム社長、ランス・スミスは「 今日の3位はとてもいい結果です。僕たちの進歩が実を結んだと思います。 いろんなことがうまくいってこの結果を手に入れました。チームのみんなの苦労が見事に実りました」と喜びを語りました。